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アップセル・クロスセルには優良顧客維持が必要

株式会社ジンテック 執行役員 事業開発室室長 中本 悠太

 人口減少化社会に転じたと言われるようになり、久しい。我が国の将来の人口規模や人口構造の推移を推計している国立社会保障・人口問題研究所によると、45年後の2055年には約8900万人まで人口が減少するとのことだ。

 金融業界だけでなく日本国内を市場とするB to Cビジネス全般に言えることだが、対象となるターゲットが減っていく中で、今後は優良顧客の維持、競合サービス・商品へのスイッチを防止することが今後の経営課題の中で、ますます重要度が増してくるであろう。

 東日本大震災の影響もあり、消費が落ち込む中、既存顧客のリテンションを最重要視する流れは、震災後、どの業界でも加速しているように見受けられる。

 顧客数が増やすことが難しい状況下で、売上を向上させるには、顧客単価・契約金額を上げる他、料金を支払う頻度を増やす施策が考えられる。LifeTimeValueやCustomerLifeValue(顧客生涯価値)といったキーワードを聞いたことはないだろうか。これは新規顧客を増やすだけでなく、既存顧客からの収益を最大化しようという考え方だ。

 例えば、新規顧客数が1000人、契約継続率が50%、顧客単価が1万円(逓増すると仮定)、1人あたり顧客維持費用が初年度5000円(逓減すると仮定)のケースを考えてみよう。

 この例えのように3年で考えた場合、これまでのように、年次で売上や利益を断片的に捉える考え方と違い、顧客との契約がなくなるまでいかに顧客が会社に対して利益をもたらせるか長期的な視野で立って捉えるのがCustomerLifeValue(顧客生涯価値)の考え方である。売上・利益を年次で区切るのはあくまでも会計や財務のために簡便的な区切りでしかなく、そのために年次の営業成績なども年次算出することもあるが、それは1年で顧客との接点がなくなることを意味しておらず、顧客とは継続的に関係があるものを数字として表したものがCLVだ。

 1人あたりのCLVをいかに向上させるかが今後の経営課題の一つと言えよう。

 さて、では1人あたりのCLVをいかに向上させるか。前述の表に記載がある中では、顧客単価や費用といった点を経営指標として持ち合わせていない、考慮していない企業はないだろう。しかし、年度を越えた契約継続率を経営指標として持ち合わせている企業は多くはないのではなかろうか。仮に持ち合わせたとしても、その点を改善させることに意識を割いていた企業はどのくらいだろうか。

 CLV算出の計算方法を眺めてみてもらえれば、この不況下で努力を強いられ続けた企業の中で、努力可能なラストフロンティアとも言うべき営業上のKPIは「契約継続率」と言えよう。(表の例だと、契約継続率が25%向上すれば3年後の1人あたりCLVは約1.46倍となる。この点からも契約継続率の向上は利益に直結しやすいことがお分かりになるだろう。)

 この契約継続率を向上させるには、「人はライフステージが変わる」ことを常に意識し、ライフステージの変更タイミングこそが、契約が破棄される、または新規に契約が生まれるタイミングであると捉えることである。

 実際、自己の人生を振り返ってみると、進学や就職、勤務先の変更、住居の引越しなど、ライフスタイルなどが変更するタイミングで、商品の購入やサービスの契約、銀行口座の開設、クレジットカードの契約などを行った記憶はないだろうか。

 契約を維持するために、このステージ変化を早めに捉え、また捉えた後には、顧客と継続的にコンタクトを取ることで、契約継続率を向上させるのである。

 このように契約継続率を向上させることが、企業が生き抜く上で当社は重要だと考えており、当社独自の「電話番号が繋がるか繋がらないかを把握するシステム」を中心に、契約継続率を向上させるソリューションを提供している。

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