【金融ホームドクター養成】2021年度下期確認テスト解答・解説

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FP実践力強化

【解答】

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【解説】

(1)野村総合研究所による富裕層とは、世帯の純金融資産保有額が1億円以上、また5億円以上を超富裕層と定義し、2019年段階で富裕層124万世帯・236兆円、超富裕層で8.7万世帯・97兆円保有していると推測しています。05年当時は、超富裕層で5.2万世帯、純金融資産が46兆円。富裕層で81.3万世帯、167兆円でした。(2021年10月1日号より出題)

(2)勤務医、開業医ともに富裕層もしくは他の職業よりは高給であることをかんがみれば、富裕層の市場のなかでもその存在はかなり大きいといえます。(2021年10月8日号より出題)

(3)どちらかといえば、資産を守りながら着実に増やしたい、リスクをできるだけ回避しながら安定的運用を好むといった意向が強く、そのためのアドバイスを求めたいのが富裕層の本音のようです。(2021年10月15日号より出題)

(4)預貯金が大半を占めているようなドクター顧客であれば、利息がほとんどつかない状況に悩んでいる可能性があります。利息に不満を抱いている場合は、多少のリスクを取ってでもリターンを追求したいとお考えかもしれません。そこで資産運用の提案ができる可能性があります。(2021年10月22日号より出題)

(5)以前は仮想通貨と呼ばれていたが、現在では世界的に暗号資産と呼ぶようになっています。(2021年11月5日号より出題)

(6)ビットコイン以外の暗号資産をアルトコインといい、その数、1500種類はあるといわれています。(2021年11月12日号より出題)

(7)ブロックチェーンは、小型のコンピューターを複数台接続し、それぞれ分散させながら管理する「分散型管理台帳方式」をとっています。(2021年11月19日号より出題)

(8) 「取引所」での取引は、個人と個人による売買で、「販売所」での取引は、暗号資産を取り扱う業者と売買を行います。(2021年11月26日号より出題)

(9)病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期期間という)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。(2021年12月3日号より出題)

(10)賃金(標準報酬月額)の3分の2相当を受け取ることができます。(2021年12月3日号より出題)

(11)障害基礎年金を受ける障害の状態には、視覚障害や聴覚障害、肢体不自由などの障害だけではなく、がんや糖尿病、心疾患、呼吸器疾患などの内部疾患により、長期療養が必要となる場合も含まれます。(2021年12月10日号より出題)

(12)会社員や公務員は、国民年金と厚生年金の両方に加入していることから、障害基礎年金と障害厚生年金の両方を受け取れますが、自営業者は障害基礎年金のみとなります。(2021年12月10日号より出題)

(13)自営業者は、障害基礎年金のみとなり、加入している国民健康保険には傷病手当金もありません。会社員や公務員に比べ働けなくなるリスクが高いことから、民間の就業不能保険による備えが必要となります。(2021年12月10日号より出題)

(14)就業不能保険は、入院している状態のほか、医師の指示により自宅において軽い家事および必要最小限の外出を除いて、療養に専念している状態も支給対象としています。(2021年12月17日号より出題)

(15)精神疾患は療養が長期間にわたりやすい。保険でカバーしたい場合は、加入前にしっかりと確認しておく必要があります。(2021年12月17日号より出題)

(16)2021年段階で米国は既にコロナ前の経済に戻っています(GDP水準)。日本は2022年にようやくコロナ前の経済に戻ると想定されています。(2021年12月24日号より出題)

(17)IMF「世界経済見通し2021年10月」によれば、新興国全体の成長率見通しは、22年は5.1%と予測されています。(2022年1月14日号より出題)

(18)短期的な目線から言えば、金利差に注目します。金融政策の見通しを反映しやすいと言われているのが、2年債利回りです。例えば、日米の2年債の利回りの差を確認することで、短期的な為替の値動きが推測可能です。(2022年1月21日号より出題)

(19)米国の金利上昇は金価格には不利となります。これは、金には利息がつかないためです。金利上昇時は利息の付かない金よりも、他のものへの選好が高まるため、一般的には金価格の下落要因となります。(2022年1月28日号より出題)

(20)行動経済学は、人間の心理を経済の分析に応用したもので、様々な分野で活用されています。(2022年2月4日号より出題)

(21) 「人」は非合理的であり、非自制的、利他的な「限定合理的感情人」として捉えています。(2022年2月11日号より出題)

(22)人により持ちうる知識や経験が異なるため、考え方も違い思考に偏りや歪みが起こる。これをバイアスといいます。その影響で、人は合理的ではない判断や行動をしてしまうことがあります。(2022年2月18日号より出題)

(23)代表性ヒューリスティックは、物事の典型的特徴に影響されやすい傾向をいいます。(2022年2月25日号より出題)

(24)住宅ローン残高に対する控除率は、現行1%のところ、2022年~2025年の入居においては一律0.7%となります。(2022年3月4日号より出題)

(25)住宅ローン減税を受けるには、ローンを借りた人の所得要件(収入ではなく合計所得金額の要件)があり、現行3,000万円以下のところ、2,000万円以下に引き下げられます。(2022年3月4日号より出題)

“そうぞく”に強くなる

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【解説】

(1)保険料贈与をした場合は、①毎年贈与契約書を作成する②贈与者の預金口座から受贈者口座へ贈与金額を振り込む③保険料は受贈者の口座から引き落としをする④受贈者は自己の口座の通帳・印鑑を自分で保管・管理する⑤贈与税を納付し、贈与税申告書を保管する⑥贈与者は生命保険料控除は使わない、など贈与の事実を遺すことが大切である。[10月1日号(25回目)掲載]

(2)亡くなった人(被相続人)からその相続開始前3年以内(死亡日の3年前から死亡日)に暦年課税で贈与された財産があれば、相続税の課税価格に加算することが必要になります。[10月15日号(27回目)掲載]

(3)相続人ではない、相続財産を受け取っていない子供の配偶者や孫などが暦年贈与で財産を受けとっていたとしても、この贈与財産は、相続時に加算する必要がありません。[10月15日号(27回目)掲載]

(4)生前贈与機能付生命保険は、被保険者が生存中は、毎年継続して生存給付金として受け取ることができますが、最終回数以前に被保険者が死亡した場合は、死亡保険金を死亡保険金受取人が受け取ります。[10月22日号(28回目)掲載]

(5)家事審判における遺産の分割に関する審判・調停をみると1990年からの40年で、約3倍に増加しており、争族に対しての対応も必要になっています。[10月29日号(29回目)掲載]

(6)子供の中に養子がいる場合は、相続税計算上は実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人という人数制限がありますが、相続の分割の際には何人でも均等となります。[10月29日号(29回目)掲載]

(7)法定相続割合は嫡出子と非嫡出子の法定相続分も2013年9月5日からは同等になっています。[10月29日号(29回目)掲載]

(8)相続では、民法上の配偶者は相続財産を受け取る権利があります。つまり、事実婚では相続は認められません。社会保険などの配偶者は、事実上婚姻関係と同様の事情にある者は配偶者として取り扱われます。[11月5日号(30回目)掲載]

(9)人口動態統計で確認すると婚姻率は大きく下がっているのに対して、離婚率は上がっています。また、最近では夫婦どちらかが再婚、または両方が再婚の率は婚姻率全体の約4分の1になっています。[11月5日号(30回目)掲載]

(10)遺言には大きく分けて特別方式と普通方式があり、特別方式には、一般危急時遺言、難船危急時遺言の2種類があり、普通遺言には、公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。[11月12日号(31回目)掲載]

(11)自筆証書遺言の法務局による「遺言書保管制度」が2020年7月10日に施行されました。[11月19日号(32回目)掲載]

(12)遺言書保管制度は、自筆証書遺言を自分自身が自分の住所地・本籍地・所有する不動産の所在地のどこかの法務局に保管申請します。[11月19日号(32回目)掲載]

(13)遺留分とは、相続人のうち一定の相続人に対しては、相続財産のうちに遺言でも奪うことができない一定割合の留保分のことです。[11月26日号(33回目)掲載]

(14)遺留分侵害額請求として、遺留分侵害請求権の行使は金銭清算が原則とされています。遺留分侵害額請求を行使された場合、侵害者は請求者に対して金銭を支払うことで解決し、遺産の共有状況などが発生せず、不要なトラブルを避けることが可能になりました。[12月3日号(34回目)掲載]

(15)預貯金払戻し限度額として、相続開始時の金融機関の口座の預貯金残額の3分の1に払戻しを希望する共同相続人の法定相続分を乗じて計算した金額と、一金融機関の上限額150万円を比較して、どちらか少ない金額までとなります。[12月10日号(35回目)掲載]

(16)特別寄与料の請求権者は、相続人以外の被相続人の親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族)であり、相続人には寄与分があり、特別寄与者にはなれません。[12月17日号(36回目)掲載]

(17)家族信託は、財産を所有し、信託する委託者、財産を管理する受託者、財産権を持ち、利益を受ける受益者の3者間で行います。[12月24日号(37回目)掲載]

(18)家族信託は、信託契約をすれば受託者が委託者の定めた目的に沿って資産管理・運用をスタートし、委託者本人が管理しながら受託者の運用管理を確認することが可能です。記載の内容は成年後見制度の説明です。[12月24日号(37回目)掲載]

(19)家族信託契約は、委託者と受託者が契約書を交わし、「財産の範囲」「財産の管理方法」「信託の目的」「受益者」などの信託内容について決めます。[1月14日号(38回目)掲載]

(20)成年後見人は、重度の認知症や精神障害などで本人に判断能力がないと判断された場合、本人に代わり契約などの法律行為すべてを行う。[1月21日号(39回目)掲載]

(21)代理権とは、契約・取引など財産に関わる重要な行為を本人に代わって行う権限。設問の内容は同意権の説明。[1月21日号(39回目)掲載]

(22)成年後見制度は、財産管理や身上保護などの法律行為をひとりで行うのが難しい場合に法的に保護、支援する制度になります。成年後見制度には、法定後見制度、任意後見制度の二つの制度があります。[1月28日号(40回目)掲載]

(23)生命保険金は死亡保険金受取人固有の財産になり、民法では相続財産にならないとされているが、民法や保険法に直接的に記載されているわけではなく、過去の判例などから取り扱われています。[2月4日号(41回目)掲載]

(24)生命保険の死亡保険金が死亡保険金受取人固有の財産として、相続放棄をしても受け取ることが出来ます。[2月4日号(41回目)掲載]

(25)「特別受益」とは、相続人が被相続人から生前に贈与などを受けたり、相続開始後に遺贈を受けたりして、特別に被相続人から受けている利益のことで、死亡保険金については特段の事情のない場合は原則として特別受益に該当しないとされています。[2月18日号(43回目)掲載]

地域金融の未来―価値共創

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【解説】

(1)2015年7月金融庁公表の「円滑な資金供給の促進に向けて」にて、「短期継続融資」を通じた運転資金融資の円滑化などが取り上げられています。

(2)「金融仲介機能のベンチマーク」の公表文において、「ベンチマークの具体的項目については、全ての金融機関が金融仲介の取組みの進捗状況や課題等を客観的に評価するために活用可能な「共通ベンチマーク」と、各金融機関が自身の事業戦略やビジネスモデル等を踏まえて選択できる「選択ベンチマーク」を提示している。これらに加え、金融機関において金融仲介の取組みを自己評価する上でより相応しい独自の指標がある場合には、その指標を活用することも歓迎したい。」とされています。

(3)「金融仲介機能のベンチマーク」の中で、「本業(企業価値の向上)支援・企業のライフステージに応じたソリューションの提供」などが示されています。

(4)コーポレートガバナンス・コードは金融庁・東京証券取引所が整備・策定したもので、2015年6月より上場企業に適用されています。

(5)中小機構は、中小企業が抱える事業承継や生産性向上などの喫緊の課題をはじめ、経済のグローバル化やデジタル化などの構造変化に対応する支援を行っているわが国で唯一の中小企業政策全般にわたる総合的な実施機関で、全国9カ所の中小企業大学校や各地域本部で経営に役立つ実践型の研修等も開催しています。

(6)中小機構は企業・創業において、インキュベーション事業として、全国29か所でインキュベーション施設を展開し常駐専門家が早期の事業化を一貫支援しています。

(7)民間金融機関のゼロゼロ融資は2021年3月末で終了し、4月からは「伴走支援型特別保証制度」がスタートしています。

(8)事業承継時に新旧の経営者が負う個人保証に代えて信用保証制度を利用できる「事業承継特別保証制度」が2020年4月から始まりました。

(9)中小企業をめぐる経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業支援を行う支援事業の担い手の多様化・活性化を図るため、2012年8月、「中小企業経営力強化支援法」が施行され、 中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う経営革新等支援機関を認定する制度が創設されました。

(10)認定支援機関による経営改善計画策定支援事業(405事業)は「金融支援を伴う本格的な経営改善の取組み」が必要な中小企業を対象として、認定支援機関が経営改善計画の策定を支援し、経営改善の取組みを促すものです。

(11)早期経営改善計画策定支援事業の通称はこれまで「プレ405事業」でしたが、ポストコロナ時代において、中小企業者が本事業を活用して、資金繰り等を把握することの重要性を鑑み、2021年4月、「ポストコロナ持続的発展計画事業」となりました。

(12)「書面添付制度」は税務に関するものですが、財務に加えて非財務情報も必要に応じてカバーしており、金融機関は「情報の非対称性」を乗り越えるツールとして活用することが期待されます。

(13)環境省「ESG金融大国を目指して」(2018年7月公表)にて「ESG金融とは真のリレーションシップ・バンキングを追求していくことに等しい」が指摘されています。

(14)持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは, 2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標で、17の目標と169のターゲットから構成されています。

(15)金融庁「金融行政方針」(2019年8月)にて、『地域金融機関は、地域企業の真の経営課題を的確に把握し、その解決に資する方策の策定及び実行に必要なアドバイスや資金使途に応じた適切なファイナンスの提供、必要に応じた経営人材等の確保等の支援を組織的・継続的に実践する必要がある。このような金融仲介機能を十分に発揮することによって、地域企業の生産性向上を図り、ひいては地域経済の発展に貢献していくことが求められている。こうしたことが、金融機関自身にとっても継続的な経営基盤を確保する上で重要であると考えられる(「共通価値の創造」)。(中略)その際、時間軸をしっかりと意識して取り組むことが鍵となる。』とされています。

(16)金融庁「金融行政方針」(2019年8月)にて、『地域金融機関は、地域企業の真の経営課題を的確に把握し、その解決に資する方策の策定及び実行に必要なアドバイスや資金使途に応じた適切なファイナンスの提供、必要に応じた経営人材等の確保等の支援を組織的・継続的に実践する必要がある。このような金融仲介機能を十分に発揮することによって、地域企業の生産性向上を図り、ひいては地域経済の発展に貢献していくことが求められている。こうしたことが、金融機関自身にとっても継続的な経営基盤を確保する上で重要であると考えられる(「共通価値の創造」)。(中略)その際、時間軸をしっかりと意識して取り組むことが鍵となる。』とされています。

(17)「金融機関から受けたい『融資』と『サービス』とは具体的に何か」について、金融庁「企業アンケート」(2019年の結果)によると、「過去1年間、取引金融機関からどのような『融資』を受けたいと思いましたか」については、「商品や原材料等の仕入に係る『運転資金』」が51%と最多。「給与等の経費支払に係る『運転資金』」が18%。『運転資金』は中小企業経営者にとって資金面での最重要課題です。なお、『融資』を必要としなかった企業は22%でした。

(18)「金融機関から受けたい『融資』と『サービス』とは具体的に何か」について、金融庁「企業アンケート」(2019年の結果)によると、金融機関から「提案を受けたいサービス」としては、「取引先・販売先の紹介」が37%と一番多い。なお、「保険や投資運用商品」のニーズは僅少です。

(19)2015年7月金融庁公表の「円滑な資金供給の促進に向けて」では、金融検査マニュアル別冊 [ 中小企業融資編 ] (事例 20)において、正常運転資金の範囲であれば短期継続融資で対応することは何ら問題ないことを明確にし、併せて、正常運転資金に対する考え方も、決まった計算方法ではなく、業種や状況により様々であるため、実態に合わせて柔軟に検討する必要があることを示しています。

(20)一般当座貸越は、資金使途が不明など、十分なモニタリングが出来なくなります。

(21)中小企業庁では、2021年10月から開催の「伴走支援の在り方検討会」にて、コロナ禍のみならず、少子高齢化、カーボンニュートラル、デジタル化の進展など地域企業を取り巻く環境変化が極めて大きな中で、企業経営においては未来を切り拓く大変革が求められているとの観点から、経営者の自己変革力を引き出し経営力を強化することを目的とする伴走支援を討議してきています。

(22)中小企業庁では、2021年10月から開催の「伴走支援の在り方検討会」にて、コロナ禍のみならず、少子高齢化、カーボンニュートラル、デジタル化の進展など地域企業を取り巻く環境変化が極めて大きな中で、企業経営においては未来を切り拓く大変革が求められているとの観点から、経営者の自己変革力を引き出し経営力を強化することを目的とする伴走支援を討議してきています。

(23)2019年8月公表の金融庁「利用者を中心とした新時代の金融サービス~金融行政のこれまでの実践と今後の方針」の中で、金融庁は対話に当たっては、金融機関との間で、心理的安全性を確保することに努めるとし、また、金融機関と取引先企業が、心理的安全性が確保された対話を継続することによって、両者の信頼関係を構築することが可能になるのではないか等が取り上げられています。

(24)金融庁は2020年3月、「地域金融機関の経営とガバナンスの向上に資する主要論点(コア・イシュー)~「形式」から「実質」への変革~」を公表し、「・・・もとより、経営理念・経営戦略等は、各行にとって固有のものであり、本文書に沿って、金融庁が一つの解を求めるものでもない。・・・地域銀行と深度ある対話(「探究型対話」)を行うことを通じて、各行の経営理念・経営戦略・ガバナンス等について、一層理解を深めてまいりたい。」としています。

(25)金融庁は「地域金融機関の経営とガバナンスの向上に資する主要論点(コア・イシュー)~「形式」から「実質」への変革~」にて、地域の未来を担う人材育成について、「8.人材育成、モチベーションの確保」にて、「経営理念等を踏まえ、自行の行員に求められる能力をどのように考えているか。そのための人材育成に向けて、どのような取組みを行っているか。役職員が、業務に誇りとやりがいを感じるとともに、安心して働ける環境を整備するために、どのような取組みを行っているか。」を指摘しています。

金融コンプラ

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【解説】

(1)コンプライアンスは、法令等を遵守することだが、法律や法令だけではなく、社会通念や常識等が遵守すべきものに含まれる。

(2)コンプライアンスで遵守が求められる法令等のうち、「等」を除いた法令は、国会で定められる「法律」、内閣が定める「政令」、各大臣が定める「府令」・「省令」や地方自治体の「条例」・「規則」等のことをいう。

(3)銀行が不祥事件の発生を知った日から30日以内に、不祥事件等届出書を提出して、金融庁へ報告が必要である。

(4)「銀行法」ではなく、「銀行法施行規則」に定められている。

(5)「公益通報者保護法」で、「公益通報」ができる「労働者」には、正社員だけでなく、契約社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員等、役員、子会社・取引先の従業員、退職者等が含まれる。

(6)公益通報者保護法について、労働者の認知度は、大企業、中小企業の労働者とも5割未満の状況で、認知度向上が課題(平成28年調査、内部通報制度の実効性向上の必要性:消費者庁令和元年10月)となっている。行職員の公益通報者保護法や自金融機関の内部通報制度の内容の理解をさらに深めることが求められる。

(7)FATF第4次対日相互審査報告書では、継続的顧客管理、取引モニタリング、実質的支配者の確認・検証等の義務について、十分理解をしていないこと等の指摘がある。引き続き、マネロン・テロ資金供与対策についての理解や金融機関全体での取り組みが求められる。

(8)「他人名義の口座がマネー・ローンダリングの主要な犯罪インフラとなっている」(犯罪収益移転防止に関する年次報告書令和2年度)との指摘もみられ、口座開設時の本人確認等の取引時確認を適正に行うことが重要であるが、口座開設時の確認だけでは、事後に取引主体が異なるおそれがあり、継続的顧客管理により、本人特定事項や取引目的、職業、事業内容等必要な調査をし、随時顧客情報の更新が必要。

(9)サイバー空間は、インターネット等コンピューターやネットワークによって構築された仮想的空間をいい、技術向上で利便性が向上する一方、サイバー攻撃等の脅威が増しています。サイバー空間の脅威の状況も踏まえ、油断なく不審メール等の不用意な開封回避等未然防止に留意。

(10)ID・パスワード認証に加えSMS認証の「二経路認証」を、なりすまし等の不正認証防止に、金融機関が採用しているようである。「SMS認証代行」は、携帯電話を利用しようとする通信当事者に代わり代行者が通信事業者とSMS機能付データ通信契約をし、契約した番号を通信当事者に提供する行為で、携帯番号に通知された認証コードを代行者が受領、利用者本人に提供するもので、なりすまし等不正アカウント設定を可能とするようである。

(11)「投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について」(2021年6月:金融庁)によると、投資経験者の多くは、保有商品に含み益が発生すると売却する傾向があり、顧客に対し金融機関からの長期投資のアドバイスが有効とみられ、株式関連資産保有者が、金融機関の担当者がいる方が、直近半年以内に売買した割合が低いという結果である。

(12)「投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について」(2021年6月:金融庁)によると、金融知識や資産運用目的等の確認、他の商品との比較説明、フォローアップがない等とする回答が多く見られている。また、投資経験ある顧客の金融機関選択理由は、主要行等・地域銀行・対面証券会社では「担当者の説明の分かり易さ」が評価されている。これらの状況から、営業店の担当者が、商品知識の向上や市場動向などの理解を深め、顧客にわかりやすい説明ができる説明力向上が求められる。

(13)保証が免責される場合には、旧債振り替え制限条項違反以外に、保証契約違反と、債務者ではなく金融機関の故意・重過失による取立不能の場合がある。

(14)「手形・小切手機能の全面的な電子化に向けた行動計画~約束手形等の利用の廃止等に向けた自主行動計画~」(「手形・小切手機能の『全面的な電子化』に関する検討会」:2021年7月)は、金融機関には、支払いサイトの短縮、電子的決済サービスへの移行に取り組む場合、取引先等の移行状況のギャップで資金繰りに問題が発生する可能性があるので、事業者の資金ニーズの確認や資金繰り相談への積極的な対応等のきめ細かな支援を行う必要があるとしている。

(15)融資・保証の取り扱いでは、不適切な融資取り扱いを防ぐポイントとして、コンプライアンスの理解、知識装備や経験値の向上が考えられる。営業店での研修やOJTによる対応力向上や仕事の進捗に留意し、状況に応じたフォロー、上司や先輩職員がアドバイスや取り扱い過程でのフォロー、部下等の状況を踏まえ、補うこと等が考えられる。

(16)「浮貸し」は、出資法(出資の受入れ、預かり金及び金利等の取締りに関する法律)3条で禁止され、金融機関の役・職員等が、その地位を利用し、自己や第三者の利益を図るため、金銭の貸付け、金銭の貸借の媒介・債務の保証をすること。

(17)「カーボンニュートラルの実現に 向けた全銀協イニシアティブ」は、銀行界のミッションとして、社会経済全体の2050年カーボンニュートラル/ネットゼロへの「公正な移行」(Just Transition)を支え、実現するための全銀協の取り組み方針を示すものである。

(18)民法は、金融機関の業務の取り扱いには、民法が関係するものが多くある。

(19)設問は、「善管注意義務」の記述である。「信義誠実の原則」(1条2項)は、権利の行使・義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならないとするもの。「善管注意義務」(644条)は、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負うとするもの。

(20)「産後パパ育休」制度は、申し出期限2週間前(現行育休制度の1カ月前よりも短縮)、2回までの分割取得が可能(現行の育休制度も2回まで分割可能に)とされる。(施行日:2022年10月1日)

(21)「障害者差別解消法」では、行政機関・事業者に、障害を理由とする不当な差別的取り扱いが禁止され、「合理的配慮」の提供が、行政機関には義務・事業者には努力義務とされている。(なお、「障害者差別解消法」は改正され、「合理的配慮」の提供が事業者も義務化される。2021年6月4日公布。施行日は、公布日から起算して3年を超えない定める日。)

(22)職場における妊娠・出産・育児・介護休業等に関するハラスメントは、「職場」で行われる上司・同僚からの妊娠・出産したこと、育児・介護休業制度の利用に関する言動により、妊娠・出産した「女性労働者」や育児休業・介護休業等を申出・取得した「男女労働者」の就業環境が害されることである。

(23)融資の取り扱いが、取引先企業にとって、重要な財産の処分や多額の借財となる場合(会社法362条4項)や、取締役会設置会社が取締役等の債務保証をする等利益相反取引に該当するものは(同法356条1項)取締役会の承認が必要となる。

(24)メール送信により個人データを誤送信した事案が見られている。郵便・ファックスや、メール等の送信にあたっては、封入物の誤りや送信先の誤りがないか、複数の目で確認すること等が、個人情報漏えい防止上、重要と考えられる。

(25)成年後見制度には、成年後見登記制度があり、成年後見人等の権限や任意後見契約の内容等が登記され、登記事項証明書によって、登記されている事項や登記されていないことが確認できる。

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