生成AIの進化は、金融機関業務に大きな変革を起こしている。それは、地域に密着し、狭域高密度経営に強みに持つ信用金庫、信用組合も例外ではない。 2026年の信金・信組総特集では、人口減少と金利復活の環境変化に見舞われる信金・信組において、デジタルと“Face to Face”の融合の行方に注目した。 地域と、中小企業と伴走する姿勢に変化はない。あるのは、AIとの共存が生み出す、新たな“強み”の創出だ。 対談、識者の知見、全国の好事例から、その方向性を探っていきたい。
Part I Cross Talk
協同組織の強みである“Face to Face”に、グローバルなデジタル化の流れが大きく影響しようとしている。対面による狭域高密度経営と、デジタルが持つ効率性、均一した高機能は、どのように融合していくべきなのか。 こうした問題意識に立ち、PartⅠでは、「AI時代のFace to Face」をテーマに、信金中央金庫の須藤浩理事長、そして国際社会経済研究所の藤沢久美理事長の対談を実施した。 話題は多岐にわたり、信用金庫を取り巻く経営課題、デジタル社会における“対面”の意義、地域アセットの再配分の重要性、デジタル化がもたらす新たな「協調」と「競争」の姿など、様々な角度から議論が展開された。 2人の対話を通じ、「対面&デジタル」が生み出すインパクトを探っていきたい。
信金中央金庫 須藤 浩 理事長 × 国際社会経済研究所 藤沢 久美 理事長【編集部】 AI時代のFace to Face 協調と競争で地域変革を実現
Part II 新時代に選ばれる 経営伴走戦略
デジタルが日常化し、企業・個人の生活様式が変わるなか、“Face to Face”を基盤とする金融サービスは、どこに強みを発揮することが出来るのか。 預金獲得競争の激化、サイバーテロの常態化、金利上昇に伴う有価証券評価損の拡大など、信金・信組の経営を取り巻く環境は厳しい。 一方で、日本成長戦略および地域未来戦略で定められた産業クラスター形成により、全国で未来志向の成長投資活性化が期待される。 体制整備の高度化を図りつつ、地域の成長を踏まえた金融サービス提供をどう実現していくのか。新たな時代に選ばれる“Face to Face”、経営伴走戦略を考えていきたい。