2026年11月6日号2面 金融庁、生保破綻時の保護見直し、恒久化 業界負担増条件に
金融庁は、経営破綻した生命保険会社の契約者を保護する枠組みの見直しを進める。業界負担の引き上げを前提に、2027年3月末に期限を迎える政府補助規定を恒久化する方針。生保各社の業績は近年安定している一方で、地政学リスクやパンデミック(世界的大流行)の発生など社会経済情勢の不確実性は高まっている。契約者保護に万全を期すための備えとして、政府補助の枠組みを整備する。
見直しに必要な保険業法改正案を、2027年の通常国会に提出する見通し。
破綻時の契約者支援は、生命保険契約者保護機構が行っている。現在は、生保各社の事前積み立て4000億円に加え…
2026年11月6日号4面 みずほ銀行、リモート運用相談3倍に、増員し需要拡大対応
みずほ銀行は、リモートでの資産運用相談を拡大する。専用窓口「ウェルスデザインオフィス」において、2026年度のオンライン面談数・新規予約数が9月時点で約3倍(前年同月比)に増加。2025年度は1年間で約7000件の面談に対応した。支店を介さないリモート完結型の仕組みが現役層から支持を集める。増員を通じて拡大する需要に応える方針だ。
同オフィスは神奈川県・鶴見、東京都・芝の2拠点に計約130人を配置する。現役層をターゲットに据え、平日は18時、土曜日は16時まで対応する。支店でも導入する将来資産のシミュレーションシステムを活用するため…
【写真】リモートで面談する行員(みずほ銀行提供)
2026年11月6日号5面 千葉銀行、こどもNISA予約700件、開設まで非対面完結
千葉銀行は、「こどもNISA(少額投資非課税制度)」口座開設の事前予約が順調だ。10月から受け付けを始め、3週間で約700件の申し込みがあった。予約可能な12月末までに3000件に達する見通し。予約申し込みから口座開設まで非対面で完結させる方針で、地域銀行の中でも先行する取り組みだ。
2027年1月の制度開始を控え、同行は顧客がスムーズに手続きできるように、2026年10月6日から「ちばぎんアプリ」とホームページで予約の受け付けを始めた。資産運用コンサルティング部の工藤崇志副部長は…
【写真】子育てイベント「ママはぴEXPO」に出展してPRする行員(10月6日、ペリエ千葉、千葉銀行提供)
2026年11月6日号7面 信金の不動産融資 大都市圏で急伸、前年比10%超増加も
信用金庫による不動産業向け貸出の拡大が続いている。金融庁が地方銀行による本店所在地以外のエリアでの不動産融資に神経を尖らせる中、信金業界でも特に都市部を中心に貸出残高の増加が目立つ。一部の信金では融資の伸びが顕著で、1年で不動産業向け貸出の残高を10%超増やしたケースもあった。
信金業界全体では2026年6月末時点で不動産業向けの貸出残高は19兆7664億円で、前年同期比2.6%増と過去最高を更新した。地価や物件価格の高騰も相まって…
2026年11月6日号8面 特集 東北6県の地域銀行、広がるAI活用
【仙台】生成AI(人工知能)の活用が試行段階から成果につなげるフェーズへと移行し、効率化だけでなく「何を実現したいか」が重要になってきた。東北6県の地域銀行にヒアリングした生成AI活用の現状と期待のほか、青森みちのく銀行、福島銀行の取り組みを紹介する。
■暗黙知を形式知化
8割以上の銀行が全行員もしくは大半の行員を対象に生成AIを導入しており、特定部署のみの活用は2行にとどまる。「実現できたこと」は、アイデアの壁打ちや、文章作成補助、資料の要約、規定の照会といった行内向け業務が多く…
【写真】AI活用が浸透するよう話し合う(左から)深谷克紀部長と佐藤廉主任、事務・システム部担当者(10月8日、福島銀行本店)
2026年11月6日号10面 特集 大手行のアプリ、重み増すUI・UX改善 「一等地店舗」に匹敵
金利上昇局面で粘着性の高い個人預金の重要性が高まる中、大手行は、個人向けスマートフォンアプリのUI(顧客接点)/UX(顧客体験)改善に注力している。個人向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」を他行に先行して始めた三井住友銀行は、PayPayとの連携など機能が他行よりも多く、複雑になりつつあることからアプリにサービスの検索機能を追加するなど、わかりやすさを意識した改善を図る方針。三菱UFJ銀行やみずほ銀行は、アプリ内のキャンペーン通知の内容やデザインを利用者にストレスを与えないよう最適化するなどの取り組みを進める。アプリ開発にも携わったことがある大手行首脳は、かつて店舗の立地が顧客獲得を左右していたことに例え、「アプリの利用率を向上させる優れたUI/UXは、昔でいうと支店を駅前の一等地に開設するようなものだ」と話す。その上でアプリのUI/UX改善は「死活的に重要だ」と断言する。
■三井住友銀行、機能拡充と操作性を両立
2023年から総合金融サービスとして銀行、クレジットカード、証券をワンストップで利用できるOliveを始めた三井住友銀行は…
【写真】OliveのUI/UX改善について議論する担当者(三井住友銀行本店)
2026年11月6日号16面 ひろぎんHD、「失敗恐れずチャレンジを」、社内相談制度で背中押す
【広島】「誰かが声をかけることで、一歩踏み出せる人もいる」――。ひろぎんホールディングス(HD)は、失敗を恐れずにチャレンジできる組織風土の醸成に挑んでいる。その一手が、新しいことに挑もうとする社員の背中を押す制度。社内の経験者へ気軽に相談できる仕組みで、応援し合う文化を育む。
「チャレンジサポーター制度」と名付け、7月に本格運用を始めた。過去に担当業務の枠を超えた活動や新たなキャリアの開拓に挑んだ社員をサポーターとして登録。社員の相談相手として…
【写真】サポーターとして登録し、挑戦を考えている社員の相談に乗る担当課長代理(9月25日、ひろぎんHD本社)
2026年11月6日号18面 百五銀行いなべ支店、個社別の潜在ニーズ想定、PIF評価書を映像化
【名古屋】百五銀行いなべ支店兼大安出張所兼阿下喜出張所兼いなべ東出張所(若林夏樹支店長兼所長=行員計42人うち渉外8人)は、顧客の潜在ニーズを探り、仮説に基づく提案営業を展開している。9月には産業廃棄物処理業者のエス・エヌ・ケー・テクノ(四日市市)に1億5000万円のポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)を実行した。
いなべ市は、岐阜・滋賀両県と接する三重県最北端に位置。若林夏樹支店長は2025年6月の着任後、預金、事業性貸出金、個人向けローン、預かり資産、口座数について過去15年間の推移を分析した。預金が順調に推移している一方…
【写真】支店メンバーと打ち合わせをする若林夏樹支店長(奥、9月14日、百五銀行いなべ支店)