2025年11月28日号3面 キャッシュレス経済圏競争、「スイカ」刷新も送金課題
事業速度求められる金融系
キャッシュレス決済の経済圏を巡る競争が激化している。JR東日本(東日本旅客鉄道)は現行のタッチ決済方式のSuica(スイカ)に、コード決済サービスを2026年秋に追加する。コード決済など個人向け金融やポイントサービスでは通信大手が先行し、通信と金融の連携に力を注ぐ。出遅れたJR東日本やメガバンク系は、移動時の決済や多様な金融サービスといった、本業の強みをどう活用するかが問われている。
JR東日本は11月11日、スイカにコード決済サービスを追加すると発表した。タッチ決済は上限額が2万円だが、新たなコード決済では30万円に引き上げて高額決済に対応するほか…
2025年11月28日号4面 横浜銀行、サステナ伴走融資拡大、中小の課題特定、年60件へ
横浜銀行は、中堅・中小企業のサステナビリティ経営に伴走する融資商品の推進で実績を上げる。グループの浜銀総合研究所と連携し、環境やガバナンス分野など「マテリアリティ(重要課題)」の特定を支援するのが特徴。多様な業種から需要があり、本格推進を始めた2025年度は当初目標の倍となる約60件の契約を見込む。
企業がサステナ経営を進めるうえでマテリアリティの特定は第一ステップだが、中小企業には費用面や人材不足から対応が難しい。同行は「企業価値向上の第一歩を後押しする」(営業戦略部)ため…
【写真】ミーティングで取り扱い状況などを共有する行員(横浜銀行提供)
2025年11月28日号6面 京都信金、アプリを非対面ハブに、総ダウンロード11万超
京都信用金庫(京都市、榊田隆之理事長)は、2024年1月にリリースしたバンキングアプリ「てのひら京信」を各種非対面サービスのハブと位置づけ、顧客との接点確保に努めている。2025年10月末時点で総ダウンロード数は11万3899件、アプリを通じた累計の普通預金口座開設数は1万1584口座に達した。バンキング機能だけでなく非金融サービスなどもひも付け、利便性の向上と利用者の拡大を図る。
マネーフォワードエックス(東京都)がホワイトラベルで提供する「BANK APP」を利用。普通預金口座開設や明細確認、定期預金取引機能などを実装。本体の機能ではないが…
2025年11月28日号7面 福井信金、「下請け」脱却へ伴走支援、自社製品開発や販路開拓
【金沢】福井信用金庫(福井市、岡本一夫理事長)は、下請け企業からの脱却を目指し、自社製品開発に取り組む取引先を継続的に支援している。補助金申請のサポートから国内外の販路開拓まで伴走し、事業転換を後押しする。
取引先の興和化学工業所(福井市)は、プラスチック製品などを製造するメーカー。黒田浩平社長は数年前から、下請け中心の事業構造を転換するため…
【写真】黒田浩平社長(左)から、パトミルの説明を受ける福井信金高木支店の武川雅彦支店長代理(右)と経営サポート部の山田康太課長代理(右から2人目、11月18日、福井市内)
2025年11月28日号9面 特集 地方創生2.0に挑む(2)
■福井銀行、脱炭素で持続性高める、ローカル標準の浸透めざす
【金沢】福井銀行は、地域の脱炭素推進に注力している。地元自治体に対しては「脱炭素先行地域」などの補助金獲得で伴走支援。取引先企業が地域サプライチェーン(SC)で行う脱炭素の取り組みにも加わり、ローカルスタンダード構築を目指す。
同行では、脱炭素支援が地域の持続性を高めるためには不可欠と認識。自治体や地域有力企業と連携することで、脱炭素気運の醸成に努めてきた。
自治体には、環境省の補助金獲得を支援。「補助金が…
【写真】福井鋲螺による石川メッキ工業へのフォローアップを視察する経済産業省の担当者ら(6月19日、金沢市内、福井銀行提供)
2025年11月28日号17面 特集 2025年度上期生保窓販実績、一時払い終身18%増
地域金融機関の2025年度上期「生命保険窓販実績」(回答ベース)がまとまった。地方銀行61行、第二地方銀行36行、86信用金庫(2025年7月末預金残高5千億円以上で販売実績がある先)を対象にニッキンが調査した。
■終身保険、3業態で増加
一時払い終身保険の販売件数(3業態合計)は、2024年度下期比18.1%増の19万5657件。地銀は同17.6%増の13万8134件、第二地銀は同14.7%増の2万3814件…
2025年11月28日号19面 伊予銀行、“水族館高校”地域で守る、住・食をサポート
【高松】水族館部で有名になった愛媛県立長浜高校(大洲市)。全国から生徒が集まるようになったことで定員割れによる同校の存続の危機は回避できたが、寮や食事場所といったハード面での整備が課題に。そこで伊予銀行の長浜支店が立ち上がり、銀行寮の提供にとどまらず、取引先ネットワークを駆使した空き家の紹介などに奔走。住・食といった問題解決に向けて、地域を巻き込んだ支援策を打ち出している。
■単身生79人の寮確保
同校がある旧長浜町は、人口が5千人程まで減少。生徒数の減少も続き、入学生徒数が定員の60人に満たない状況から分校化の危機にあった。そこで、特徴でもある水族館部を前面に押し出して全国から生徒を募集したことで打開する。ただ、今度は賃貸アパートが不足する事態となり…
【写真】伊予銀行が空き部屋を寮として提供する家族寮(11月6日)
2025年11月28日号20面 群馬銀行宇都宮・宇都宮東支店、課題ヒアリング深掘り
本部連携生かし成果
群馬銀行宇都宮・宇都宮東支店(水谷敦彦支店長=行員51人うち渉外18人。パート10人)は、取引先が抱える課題を深掘りし、成果につなげている。顧客が目指すゴールを共有し本部機能も生かして多様なソリューション提案をする「フルスペックアプローチ」が浸透。2025年度上期は事業承継支援で目標を上回る22件を積み上げるなど各項目で業績を伸ばした。
前職でコンサルティング営業部門の副部長を経験し、同アプローチでの営業手法を熟知する水谷敦彦支店長。若手中心の渉外行員に「担当先へのヒアリングは多面的な視野で深掘りしよう」と呼びかけ…
【写真】杉村塗料に塗料の違いについて聞く水谷敦彦支店長(右から2人目、10月24日、杉村塗料)