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ニッキン最新号ダイジェスト(2025年12月12日号)

主な記事

2025年12月12日号1面 地域銀行、シ・ローン管理 ひっ迫、幹事案件積み上がりで

  • 融資
  • 手数料

 地域銀行で、シンジケートローン組成後の契約管理が重荷となっている。アレンジャー(幹事金融機関)としてシ・ローン案件の掘り起こしに力を注ぐ先が広がり、組成後の資金実行管理や融資先のトラブル発生時対応といった「エージェント業務」の負担が増大。管理部門の人員が制約されるなか、AI(人工知能)など先進技術を活用して業務を効率化する先も出始めている。
 金利収入に依存しない収益モデルの構築へ、手数料ビジネスなどの増強を急ぐ地域銀。とりわけ、法人向けサービスの伸びは顕著だ。日本銀行の統計によると、シ・ローンやM&A(合併・買収)仲介の関連収益は…

2025年12月12日号1面 ドコモ、ショップ活用し金融強化、証券口座の開設支援から

  • 経営

 NTTドコモは2026年1月からドコモショップで、ドコモ傘下のマネックス証券の口座開設支援事業を始める。競合するKDDIなどの通信大手に先行して金融サービス支援拠点としてショップを本格活用することで、金融事業の強化を図る考え。通信回線加入者数の大幅な増加が見込めないなか、ショップの活用方法模索はドコモの課題となっている。インターネット専業のマネックス証券にとっても対面の金融サービスは初の試みになる。
 証券口座開設支援は2026年1月に東京都内のドコモショップから始め、全国のショップに広げる。日本証券業協会の外務員資格を取得したショップ店員が…

 【写真】NTTドコモが金融サービス支援拠点として活用するドコモショップ(東京都千代田区)

2025年12月12日号3面 金融界の特殊詐欺対策、「情報連携」強化が急務、複数金融機関や警察と

  • 社会

 増加する特殊詐欺の対策に向け、複数の金融機関や警察をはじめとした行政機関との情報連携の強化が急務となっている。異なる銀行間で個人や取引に関する情報を共有することが、詐欺検知の可能性を高めるため。民間同士だけでなく警察などとの連携強化の重要性も高まっており、各金融機関と都道府県警察は協力姿勢を強めている。
 KPMGの「グローバル金融犯罪実態調査」によると、詐欺の検知に向けて有効な手法として、不正の疑いがある個人や取引に関するデータを複数行で共有する必要性を指摘する声が最も多かった。この調査は…

2025年12月12日号4面 山梨中央銀行、融資力強化に研修動画、手数料ビジネス傾注是正

  • 人事施策

 山梨中央銀行は、若手行員の融資基礎力を高めるための動画を作成している。長年の低金利時代に手数料ビジネスに傾注した結果、企業の財務分析など融資業務のスキルが低下した弊害を是正するのが狙い。2026年3月末までに1本5分の短編動画を5本作る。
 「現場の融資力が落ちている」――。2024年6月に貢川(くがわ)支店長となった川崎宏俊氏が危機感を抱き、古屋賀章頭取への提案機能「T-LINE」で対策を提言したのがきっかけ。
 低金利時代に入行した行員の多くはビジネスマッチングなどの手数料収入を獲得して評価を得てきた。その結果…

 【写真】動画を撮影する担当者たち(11月10日、山梨中央銀行本店、やまなし地域デザイン提供)

2025年12月12日号5面 豊和銀行、3部署一丸で事業再生、ノウハウ結集し成長促す

  • 取引先支援

 【福岡】豊和銀行は、支援3部署が協力して事業再生支援に取り組む。融資部企業支援室とお客さま支援部、ソリューション支援部が参画し知見を共有。経営改善計画の達成へ事業の成長をサポートする。権藤淳頭取は「Vサポートのノウハウを事業者支援の共通基盤として横展開。一歩踏み込んだ支援をしていく」と話す。
 従来、経営状態が芳しくない先を融資部企業支援室が担当していた。経営改善計画の策定など再生支援をするなかで、支援先から「取引を増やしたいが、どうしたら良いかわからない」といった悩みを多く聞いた。そこで同行は…

 【写真】支援アプローチを議論する合同会議(11月4日、豊和銀行本店)

2025年12月12日号6面 信金界、サービス開発 合理化検討、組織間調整重複防ぐ

  • ネット・システム

 信用金庫業界で、アプリなど新サービスの合理的な開発環境を整える動きが進んでいる。デジタル分野に携わる業界関連団体が多く、事前の連携や調整を柔軟化することで、類似したサービスを重複して開発するのを防ぎたい考え。現在、全国信用金庫協会に設置された「デジタル戦略専門委員会」で検討しており、今後、報告書案をとりまとめ、2025年度内にも経営対策委員会への付議を目指す。
 業界の個人向けアプリには、しんきん情報システムセンター(SSC)が提供する「しんきんバンキングアプリ」と、しんきん共同センターの「しんきん通帳アプリ」があり…

2025年12月12日号7面 碧海信金、食品メーカー支援始動、課題改善し、全国販売へ

  • 取引先支援

 【名古屋】「西三河の地産品を全国へ」。碧海信用金庫(愛知県、深谷誠理事長)は食品事業者の販路支援プロジェクトに乗り出している。IT活用による販路開拓や、マーケットインの手法を取り入れて商品のブランドイメージ向上につなげる。9月から始動したプロジェクトを追った。
 プロジェクト名は「すまいるプロデュース!食べりん 西三河のうまいもん」。事業者の自走を促し継続的に売り上げを増やすのが目的。「小規模事業者持続化補助金<共同・協業型>」の採択を受け、調味料や菓子、酒類、茶などを製造する10社が参加する。
 同信金は、事前に事業者にヒアリングし…

 【写真】事業参加者(手前左)に製造工程を聞く同信金職員(中央)と食品アドバイザーの寺谷健治氏(右、10月21日)

2025年12月12日号12面 改革の旗手 部谷俊雄・ひろぎんホールディングス社長

  • 経営
  • 特集

 地域のために決めた脱銀行
 【広島】2020年10月、地方銀行で初めて単独持ち株会社体制に移行した。未知なる挑戦へ踏み出した裏には、複雑化・多様化する地域や取引先の課題を解決したいという熱い思いがあった。地域のニーズに合わせて矢継ぎ早にグループ会社を設立。従来の銀行中心の考え方から脱却し、圧倒的な存在感を発揮する地域総合サービスグループへの進化を目指す。

 資金需要を創り出す
 「自社のことは自社で決める」。他行に先駆けて、単独での持ち株会社体制に移行する構想は、2018年6月の頭取就任から半年で打ち出した。
 当時はマイナス金利政策下で収益環境は厳しいものの…

 【写真】部谷 俊雄・ひろぎんホールディングス社長

2025年12月12日号17面 北国銀行と日本公庫、「能登エビ」全国へ、大学発事業に融資

  • 融資

 【金沢】石川県能登町で、国内でも珍しいバナメイエビの種苗(稚エビ)生産を事業化する試みが始まった。金沢大学の教授らが2月に設立したスタートアップは、地元の海洋深層水を使った陸上生産を軌道に乗せ、全国のエビ養殖業者への販売を目指す。北国銀行と日本政策金融公庫も「地域の新たな産業にしたい」との思いから資金面をサポートする。
 事業化に取り組むのは、金沢大の鈴木信雄教授(理学博士)らが設立した「能登アクアファーム」。親エビからかえった稚エビを約3週間かけ、体長10ミリ程度になるまで屋内で成長させ、養殖業者に引き渡す。感染の恐れがある稚エビを…

 【写真】県関係者の視察に対応する平良香織社長(左から2人目、10月31日、能登アクアファーム)

2025年12月12日号18面 佐賀銀行博多駅東支店、将来目標をコンサル、上期手数料1380万円

  • 営業店

 【福岡】佐賀銀行博多駅東支店(内田勝支店長=行員11人うち渉外7人。嘱託スタッフ4人)は、法人オーナーを含む取引先の課題解決にゴールベースアプローチ(GBA)に基づくコンサルティングを展開。将来想定される事業承継や相続などさまざまな課題に本部やグループ会社などの機能を活用。2025年度上期は11件のコンサルティング案件を獲得し、解決のためのソリューション提供で1380万円の手数料収入を得た。
 GBAは、顧客の将来目標に向けた課題や悩みを解決する考え方で、同行のコンサルティングの起点。博多駅に近い同店は法人店舗で取引先は約350社。内田勝支店長は、渉外担当者に…

 【写真】「綱屋」の会長夫妻に金融商品を案内する陣場雅子調査役(右から2人目)と東嶋倫太郎主任(右、11月18日、綱屋)

社説/ニッキン抄

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(85) 樋口 郁雄・福島信用金庫 理事長(上)
真の商魂は“人間愛”から、若手経営者の会立ち上げ
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

投信窓販優績者に聞く あいち銀行・小倉 憂巳さん
雑談生かし、関係続ける
資産別で見るファンド動向 外国株式編

レギュラー企画

寸言 継往開来(1面)=日田 克也・呉信用金庫 理事長
東西ペンリレー 日本の魅力(9面)=日本銀行 欧州統括役・重本 浩志氏
ちょっと一言 戦場三度 命の危機越えて(9面)=フリージャーナリスト・真山 勇一さん
『初支店長 [929]』 困りごと解決し幸せに(18面)=朝銀西信用組合 倉敷支店・梁 昇烈氏
『スマイル』 とにかく動いてみる(18面)=いみず野農協・山田 順平さん

企画・特集・連載など

インタビュー(4面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
大見 秀人・あおぞら銀行 社長
収益構造改革進む、大和証券の紹介案件寄与
インタビュー(5面)
 「ニッキンONLINE」に掲載
南 昌宏・りそなホールディングス 社長
グループアプリ刷新、地域銀行との提携拡大期待
全国538金融機関の資金量・融資量ランキング(2025年9月末)(10・11面特集)
インサイト
 キーパーソンに聞く<188> (15面)
長竹 克仁・ユーソナー代表取締役社長
顧客データ活用を促進
NG例で解説! 法人融資の基礎 (18面)
融資稟議編
画:吉田 一裕氏

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