2026年7月3日号2面 中企庁、中小データ 共有基盤構想、事業性融資の普及後押し
中小企業庁は、中小企業と金融機関双方のシステムベンダーが相互に接続する仕組みの構築を目指す。企業の同意を得た上でそれぞれのベンダーを通じ、取引先のキャッシュフロー情報や取引データを迅速に金融機関が把握できるようにする中長期的な構想だ。地域金融機関で信用保証や不動産担保に依存しない事業性融資の普及や予兆を捉えた早期の経営支援を後押しする。
中小企業のベンダーが持つ請求書や受発注データ、見積もりといった取引データを、金融機関のベンダーを通じて取引銀行などに共有する仕組みを想定する。キャッシュフロー情報をもとに…
2026年7月3日号4面 紀陽銀行、女性起業家支援に注力、専担者配置 2年で25件
【大阪】紀陽銀行は、女性起業家の支援に力を入れている。2024年7月に創業相談窓口を担う「ビジネスセンター(BC)」に女性行員を専担者として配置。まつげ・エステティックサロン、サラダバーやカフェの飲食店など25件をサポートしてきた。和歌山県で人口減少・高齢化が進むなか、事業者を増やして地域の経済活性化や発展につなげる。
女性経営者や女性向けのサービスを提供する事業者が増えていることから、同性の目線で事業性を判断するため…
【写真】女性の創業希望者の相談に答える担当者(右、5月27日、紀陽銀行本店)
2026年7月3日号5面 大垣共立銀行、ベトナム進出支援拡大、コンサル契約年100件超
【名古屋】大垣共立銀行は、地方銀行との連携による企業のベトナム進出支援が好調だ。2025年度のコンサルティングサポート契約件数は前年度比32件増の158件。2024年度以降2年連続で100件を超えており、増加傾向が顕著だ。
2026年5月17~21日、ベトナム・ダナンの視察ツアーを企画・開催した。共催は千葉興業銀行と清水銀行。両行の取引先を中心に9社から13人が参加した。
視察先のダナンは、ハノイやホーチミンに次ぐ第三の都市。大規模な工業団地に製造業が集積し…
【写真】ツアー視察先の一社、搬送機械メーカーのマキテック現地法人を訪れた参加者ら(5月19日、大垣共立銀行提供)
2026年7月3日号6面 飯能信金の東京戦略、本業支援で脱金利競争、地域つなぎ融資増強
飯能信用金庫(埼玉県、松下寿夫理事長)は6月30日、東京都内で三つ目となる法人営業部を立川市内に新設した。本店を置く埼玉西部と、隣接する多摩地区の顧客をつなぎ、交流を促進して経済の活性化を目指す。2022年に先行して設置した板橋・杉並の営業部の実績と、脱低金利競争を掲げ本業支援で勝負する戦略に迫る。
埼玉西部は交通網が充実していて、都内通勤が可能であるとともに、開発余地のある土地が残っているのも強み。法人営業部は、都内では十分に成長できない事業者に埼玉の魅力を伝えたり…
【写真】取引先のミート・コンパニオン(立川市)の阿部昌史社長(右)と話す松下寿夫理事長(中央、6月18日、ミート・コンパニオン)
2026年7月3日号7面 水戸信金、創業融資年400件超、外部連携深め紹介増
水戸信用金庫(水戸市、飯村次男理事長)は、創業支援で実績を上げる。日本政策金融公庫などと連携を深めた結果、紹介が増加。2025年度は信用保証協会保証付き創業関連融資で408件と茨城県内金融機関トップに立った。6月からは初の創業塾を開講するなどの施策を打ち出し、2026~2028年度の3年間で創業支援1200件を計画する。
日本公庫とは2024年に創業支援に関する連携協定を結び、協調融資商品の取り扱いを開始。営業店の担当者が日本公庫水戸支店との情報連携を密にしたほか…
【写真】創業塾のセミナーで「創業者が陥りやすい誤解」についてグループディスカッションする参加者(6月10日、みとしんビジネスセンター)
2026年7月3日号10面 改革の旗手チーム編 商工中金未来デザイン室
バス運転手不足問題に挑む
商工組合中央金庫が2025年10月に始めた、地域によって異なる繁閑時期を利用して、企業間でバス運転手を融通し合うサービス「YUUZUU」。そのアイデアを出し、事業化させたのが、「新規事業には全く興味がなかった」という2人だ。これまでに10組20社が契約し、23人の運転手が利用。運転手不足が深刻化するバス業界で、じわり広がる。
■きっかけは「ビジコン」
始まりは帯広支店次長兼釧路営業所長だった高橋武顕さんが、2022年8月に受けた社内ビジネスコンテスト参加の誘い。興味はなく、断ろうと思ったが…
【写真】バス事業者の課題解決に取り組む高橋武顕 副参事役(左)と紫藤陸人シニアアソシエイト(八王子の西東京バス本社明神車庫、5月29日)
2026年7月3日号12面 特集 【米国現地取材】デジタルバンキング2026
AIエージェント実装段階へ
「AI(人工知能)エージェントの導入が劇的に加速している」――。米国の金融専門紙「アメリカン・バンカー」を発行するアリゼント社が6月15~17日に米フロリダ州オーランドで開催した「デジタルバンキング2026」。会場は、急速に広がるAIをいかに具体的なビジネスに落とし込み、収益につなげるかの手掛かりを求める参加者で盛況だった。鍵を握りそうなのは、リスクテイクへの経営判断とデータの質。既に実験から実装フェーズに移った米金融界での取り組みをリポートする。
■基調講演登壇は“破壊者”
「ROI(投資利益率)に見合わない進出は一切しない」(レボリュートのチェティン・デュランソイ米最高経営責任者)――。オープニングを飾る基調講演に登壇したのは…
【写真】米地域金融機関で加速するAIエージェントを議論する米地銀幹部ら(6月17日)
2026年7月3日号18面 関西みらい銀行彦根支店、仮説と提案繰り返す
信託業務、年間15件成約
【大阪】関西みらい銀行彦根支店(新留聡司支店長=行員29人うち営業担当12人。パート・嘱託3人)は、顧客ニーズを把握した営業で実績を上げる。2025年度は遺言信託など信託業務を15件成約。法人では独自の提案シートを活用して、仮説設定と提案を繰り返し、ビジネスマッチング紹介は159件、新規融資が約12億円となるなど成果につなげた。
新留聡司支店長は2024年4月に着任。滋賀県彦根市の中心地で、幅広い業種や住宅が混在する地域において、法個人にあらゆる提案を行うため…
【写真】打ち合わせする(左から)関西みらい銀行の村井智之営業課長、新留聡司支店長、平和堂の富岡道明課長たち(6月10日、平和堂本社)