2026年5月15日号2面 中企庁、売上高“10億企業”に照準、中小の高収益化 後押し
中小企業庁は、新たに売上高10億円を目指す事業者への支援に照準を定める。成長への本気度が高い企業に地域銀行や信用金庫が伴走しやすい環境を整えることに、政策支援を集中的に投下する。インフレ局面に入りつつあるなか、成長に向けた機運が高まっており、比較的規模が小さい中小企業の成長志向を醸成する狙い。5月20日に開く中小企業政策審議会(経済産業相の諮問機関)で施策の方向性を説明する。
すでに注力する売上高100億円超の企業創出に加え、「すそ野を売上高1億~10億円の企業にも広げる」(関係者)考え。売上高10億円未満の企業は…
2026年5月15日号3面 金融庁、「ミュトス」対策で要請、金融機関にパッチ手順など
金融庁は、米アンソロピックの最新AI(人工知能)ツール「Claude Mythos(クロード・ミュトス)」対策で、金融機関に早急な対応を要請する。セキュリティー上の脆弱(ぜいじゃく)性を修正・改善するプログラム「システム・パッチ」を追加する際の留意点など、対策の3本柱を実務担当者に提示。障害が発生した際にも、早期復旧で顧客への影響を最小限に抑えることを目指す。
ミュトスの登場により、サイバー攻撃の急速な高度化が懸念されている。金融システムに支障が生じることで信用不安につながらないよう、片山さつき金融担当相が4月、新たな備えの必要性を強調していた。5月中にも開く官民の作業部会で…
2026年5月15日号5面 四国銀行、独自構築のAI活用加速、汎用性生かし施策展開
【高松】四国銀行は、独自に構築している生成AI(人工知能)の活用を加速する。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)上に米アンソロピックのClaude(クロード)を使用して、独自に生成AIの環境を構築。独自性を生かし、AIを活用した多様な施策を進めることで効率的な業務運営の実現を目指す。
生成AIの環境構築は段階的に進め、2025年2月に行内イントラネット環境での使用を開始。行員がAWSの資格を取得し…
2026年5月15日号7面 徳島信金、商品提案 断られたら?、苦手払拭へ営業台本作成
【高松】「会話の進め方がわからず不安」「忙しいと言われたらどう切り返そう」――。窓口や電話での商品提案に苦手意識を持つ職員は少なくない。徳島信用金庫(徳島市、小濱一夫理事長)はそうした不安の払拭に向けて、内勤職員向けの営業トークスクリプトを作成。実績のあるテラーを中心にプロジェクトチームを組成し、定期預金や年金、消費者ローンなど商品別に検討を重ねてきた。
「物価高の話もしてみる?」。4月中旬、台本作りを担う女性職員が本部に集まり、電話推進時に顧客の興味を引く会話について…
【写真】台本の内容を議論するプロジェクトチームメンバー(4月17日、徳島信金本店)
2026年5月15日号8面 特集 慣行変える企業価値担保権、5月25日開始、問われる目利き力
企業価値担保権が5月25日、創設される。同日施行の事業性融資推進法は、不動産など有形資産や経営者保証に依存した融資慣行の打破をうたい、これまで融資が難しかった企業に資金供給しやすくなるとの期待が広がる。一方、企業の将来性を評価する新たな担保権は金融機関の「目利き力」が問われることにもなる。
日本の金融機関は、不動産など担保に依存した融資が主流だった。財産の売却により返済原資を確保する方法は、貸し倒れリスクを抑え…
2026年5月15日号10面 改革の旗手 山道裕己・JPXグループCEO
海外投資呼び込む「市場改革」
日本の市場改革に向けて旗を振り続けてきた。大阪証券取引所(現大阪取引所)や東京証券取引所の社長、そして現在の日本取引所グループ(JPX)のグループCEO(最高経営責任者)を歴任。東京と大阪に分かれていた市場の統合や市場区分の見直し、コーポレートガバナンス(CG)改革など数々の変革が奏功し、海外投資家の資金が日本に流れ込んでいる。
■世界に人的ネット築く
野村証券での36年間では、米国・英国での海外勤務が18年間を占める。「印象深い」と振り返るのは…
【写真】山道裕己・JPXグループCEO
2026年5月15日号15面 静岡県内金融機関、新興・起業家と実証支援、課題解決や産業創出狙う
【静岡】静岡県内金融機関は新興企業や起業家の実証実験を支援している。地域課題の解決や新産業創出が狙い。交通、観光、清掃、農業など分野は多岐にわたり、実証実験をきっかけにした事業化やリスクマネーの供給まで踏み込む事例も出てきた。
■静岡銀行
静岡銀行は観光系ファンドを運営するPROSPER(プロスパー、東京都)や地元で創業を目指す起業家と、伊豆半島西岸の土肥地区で小型電動三輪車「トゥクトゥク」を活用した観光周遊促進の実証実験を行った。期間は1月31日~3月8日。ふじさん駿河湾フェリーの…
【写真】小型電動三輪車「トゥクトゥク」(1月31日、土肥金山)
2026年5月15日号18面 城南信金銀座支店、不動産情報を迅速提供、M&A分野で全店上位の成果
城南信用金庫銀座支店(清水俊宏支店長=職員25人うち渉外10人)は、不動産情報の紹介や事業承継、M&A(合併・買収)を中心とした提案営業で成果を上げている。清水俊宏支店長が融資部を経験している利点を生かし、本部の企業経営サポート部や事業承継支援部と連携。迅速回答を実践し、顧客の困りごとを解決し手数料収入獲得などの成果を上げている。
清水俊宏支店長は2025年6月に着任。支店運営について「メリハリをつけて極力無駄な作業を省き、いかにお客さまと面談する時間を…
【写真】企業開拓について打ち合わせをする清水俊宏支店長(左、4月17日、城南信金銀座支店)