2026年5月29日号2面 政府、新興のM&A促進、公共調達で指針も
政府は、M&A(合併・買収)を活用した事業拡大をスタートアップと大企業に促す。国内のスタートアップは新規株式公開(IPO)が最終ゴールとなりがちで、上場後に伸び悩む。大企業やファンドに事業を売却し、買い手の資金や販売網を生かして事業拡大したり、売却資金で新たな起業を狙ったりするといった好循環を生み出したい考えだ。
売り手と買い手の留意事項をガイダンスで体系的にまとめ、5月20日に公表した。スタートアップ向けには…
【写真】あいさつする城内実担当大臣(中央、5月20日、中央合同庁舎第4号館)
2026年5月29日号3面 銀行・信金、2027年卒採用「早期化」加速、3月まで内々定7割
政府、ルール見直しへ
銀行や信用金庫は、2027年卒の採用活動で、学生を早期に囲い込む傾向が強まっている。本紙調査では主要金融機関の約7割が「2026年3月までに内々定を出した」と回答し、2026年卒採用時より増えた。年々早期化が加速して政府が定めるルールは形骸化しており、学生と金融機関双方の負担が増している。
ニッキンが銀行と大手信用金庫(預金量上位50位)153機関(有効回答145機関)に調査したところ、「2026年3月までに内々定を出した」と回答したのは…
2026年5月29日号4面 愛媛銀行、企業の新規事業を創出、伴走支援で“成功率”15%
【高松】新規事業を生み出し企業の発展に貢献を――。愛媛銀行が取り組む新規事業創出プログラムで成果が出ている。これまで実施した企業20社のうち3社で一定の売り上げ実績につながっており、その“成功率”は15%と高い。新事業創出だけでなく、社員の育成や挑戦へのマインド醸成にも寄与するなど好評を得ている。
同プログラムは、全国のスタートアップとの協業で取引先の新規事業創出を目指すもの。企業の課題解決に資する事業案などを検討し…
【写真】イナミコーポレーションの稲見政隆社長(左から3人目)らに新事業の進ちょくなどをヒアリングする、愛媛銀行西条支店の(左から)西村祐哉主任と高橋彰支店長(5月1日、イナミコーポレーション)
2026年5月29日号6面 山梨信金、水曜はデータ抽出デー、ローン獲得効率化
山梨信用金庫(甲府市、山土井浩一理事長)は、毎週水曜日に全店の渉外係がデータ活用システム「しんきんDB」などを使い、預貸金の見込み客を抽出する。ニーズを想定した営業活動により、個人ローンの効率的な獲得につなげている。
渉外係は水曜日午後は原則外出せず、各人のパソコンで次週の営業対象リストを作る。例えば…
【写真】しんきんDBで見込み客を抽出する渉外係(5月20日、山梨信金南支店)
2026年5月29日号16面 北おおさか信金、自主選択制研修始める、少人数制で双方向型
【大阪】北おおさか信用金庫(大阪府、須戸裕治理事長)は、2026年度から職員の成長・能力向上を目指す「グローアップ研修」を開始した。各部の実務に直結した内容とし、職員が希望の講座を自主的に選択。一人一人の目標や課題に応じた学習機会を与える。
同信金の成長戦略を検討・提言する「きたしん成長戦略検討委員会」の人財育成ワーキンググループが提案したもの。従来の本部での集合研修は…
【写真】日常業務での生成AIの活用方法を説明する総合企画部の上野公彦参事役(左から3人目、4月21日、北おおさか信金本店)
2026年5月29日号8面 特集 静岡県内金融機関、観光振興 産官金で後押し
誘客や周遊・滞在促進へ
【静岡】静岡県内金融機関は、産官金連携で地域の観光振興に取り組む。体験型コンテンツの開発やサイクルツーリズムの推進、補助金活用のまちづくり、公共施設の整備などで付加価値を創出。誘客や周遊・滞在を促し、宿泊客の増加や消費単価の向上につなげる。
■“日帰り県”が地域課題
伊豆半島やインバウンド(訪日外国人)に人気の富士山など、観光資源に恵まれる静岡県。各都道府県が公表する、宿泊施設や観光施設、イベントなどへの来訪者数の合計では…
【写真】三島信金の支援で照明が増設された修善寺温泉の桂川周辺(3月11日、三島信金提供)
2026年5月29日号10面 実像 植田日銀・峠の4年目、物価と景気 二兎を追う
中東情勢緊迫化による原油高の波が、「正常化」の道程を歩む日本銀行の金融政策運営を揺さぶっている。米トランプ関税やコメ高騰の影響が和らぎ、薄日が差し込んでいた日銀の物価見通しは、にわかに上振れリスクを強める。半面、経済を大きく下押ししかねない供給ショックの様相は濃くなる。「物価の番人」として緩やかに利上げしてきた植田日銀は4年目にして「峠」に差しかかり、インフレ制御と経済成長の二兎(にと)を追う難路に入る。
■「紙一重」利上げ見送り
「議長として深刻に受け止めないといけない」――。植田和男総裁は4月27、28日開催の金融政策決定会合後の会見で…
2026年5月29日号18面 広島銀行銀山町支店、事業性理解深め店内協議
コンサル提案、若手が成長
【広島】広島銀行の本店営業部に次ぐ店番で、100年以上の歴史をもつ銀山町支店(伊藤聡支店長=行員23人うち渉外9人。パート10人)。非財務面にも踏み込んだコンサルティング提案に力を注いでいる。行内ツールを駆使し、古くからの取引先も含めて経営者と課題や目指す姿を共有。信頼関係を一段と深めながら、一連の取り組みで若手渉外の成長も促す。
同店は再開発が盛んな広島市中心部の商業エリアに立地。その特性から、卸売・小売業や不動産業、飲食業などの取引先が多い。事業拡大で…
【写真】担当者が作成した経営デザインマップを基に取引先への提案内容を協議する行員(5月1日、広島銀行銀山町支店)