2026年6月26日号2面 金融庁、AIエージェント開発、2027年3月に無償提供
金融庁は、顧客向けの金融業務に特化したAI(人工知能)エージェントの開発に乗り出す。100先の金融機関が参加する実証実験を経て、2027年3月には著作権フリーのAIエージェントを金融業界へ無償提供する予定。中小の金融機関に至るまで広く活用される環境を整備する。
実証実験にあたっては7億2000万円を2025年度補正予算で確保した。受託先である一般社団法人「金融データ活用推進協会(FDUA)」が実験を主導する。参加機関は2026年10~12月に…
2026年6月26日号3面 地域銀行、専門人材の定義明確化、有報に育成方針開示
地域銀行は、多様化する顧客ニーズや地域課題へ価値提供できる「専門人材」の定義を明確化し、育成を加速させる。経営戦略と連動した育成にかじを切っており、有価証券報告書での人的資本開示を充実するケースが増えている。育成を掲げる分野は、AI(人工知能)やデジタルトランスフォーメーション(DX)に精通する専門人材が目立つ。
しずおかフィナンシャルグループは業務AIを開発・活用できる「AI人財」を新たに育てる。4月開始の中期経営計画で…
2026年6月26日号4面 百五銀行、自動車コンサル強化、専門チームが定期訪問
【名古屋】「CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング&サービス・電動化)」の荒波を共に乗り越える――。百五銀行は、部品点数削減や仕様変更など自動車業界の大変革に向けて、専門チームの定期訪問によるコンサルティングを強化している。現在、10社に実施しており、今後15社程度まで増やしたい考え。蓄積したノウハウを生かして半導体、ロボット、食品メーカーなどへの横展開も視野に入れる。
同行の自動車産業支援チームは、2023年10月に行員2人でスタートした。経営課題をヒアリングし、分析結果を経営者にフィードバックするなどして…
【写真】支援先と打ち合わせをする自動車産業支援チーム(6月12日、三重県鈴鹿市)
2026年6月26日号5面 神奈川銀行、横浜銀行と統合3年、中小メイン先2割増
出向生かし提案力強化
神奈川銀行が横浜銀行と経営統合して6月で3年を迎えた。横浜銀行へのトレーニーなどを通じて吸収したノウハウを中小・零細企業向け提案に生かし、成果指標(KPI)に掲げるメイン先数は2024年3月期から約2割増えた。統合シナジー(相乗効果)を着実に上げている。
「『ミニ横浜銀行』にするつもりはない」。横浜銀行の片岡達也頭取は2023年6月の統合当初からそう発信。同行出身で2025年4月に神奈川銀行頭取に就いた荒井智希氏も同様のメッセージを常々発する。顧客と距離が近い神奈川銀行の強みを維持し…
【写真】渉外担当にM&A支援のアドバイスをする神奈川銀行営業支援部の渡邊和義主任調査役(右、5月19日、神奈川銀行洪福寺・戸部支店)
2026年6月26日号6面 信金界、管理部門に共同化の波、止まらぬ職員減少へ一策
信用金庫業界で、管理部門の業務効率化を目的とした、外部サービスの共同利用が広がっている。信金中央金庫は6月19日、新たに年末調整や書類管理などの分野に関して、共同化の枠組み活用を始めた。外部委託のコストを抑えつつ、顧客と接点を持つフロント部門へ人員を捻出する。
共同化スキームでは、業務の外部委託を希望する信金が、信金中金選定のサービスを利用する。契約・調整を信金中金が担い…
2026年6月26日号10面 特集 政策金利「1%」時代到来、31年ぶり水準 欠かせぬ点検
日本銀行は6月15、16日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を「1%」へ引き上げた。1995年以来31年ぶりの水準となり、金融界は収益状況や所得環境の二極化が進む企業経営や個人に及ぼす影響を見極めながら対応することが欠かせない。本格的な「金利ある世界」の再来に備え、多角的な観点での点検も必要になる。
■経済下振れリスクが低下
利上げの決め手は、「物価上振れリスク」と「経済下振れリスク」のバランス変化だ。会見した内田眞一副総裁は…
【写真】総裁の代理として会見に臨む内田眞一副総裁(6月16日、日本銀行本店)
2026年6月26日号17面 百十四銀行、「吃音」理解向上へ、学生が行員向け講座
【高松】百十四銀行は、発話障がいの一つ「吃音(きつおん)」に対する行員の理解向上に取り組んでいる。6月には吃音のある学生による行内セミナーを初めて実施。窓口や電話での顧客対応力を高める狙いがある。
吃音は話し言葉が滑らかに出ないことがある発話障がい。言葉を繰り返す「連発」、言葉を引き伸ばす「伸発」、言葉が出てくるまで間が空く「難発」の3種類があり、人によって症状や悩みはさまざまだ。全国に約120万人いると考えられているが…
【写真】大学生と大学院生が講師を務め全店に配信した(6月12日、百十四銀行本店)
2026年6月26日号18面 足利銀行鹿沼ブロック、一体感と人材育成を重視、得意先係 融資係ペアに
足利銀行鹿沼ブロック(黒崎雄一郎統括支店長=行員53人うち得意先12人。パート17人)は、「職場の一体感と人材育成」を重視した運営で業績を伸ばしている。得意先係と融資係が連携し、各人が事業承継への理解を深めた結果、2025年度は事業承継・M&A(合併・買収)アドバイザリー契約を4件獲得。2026年度も既に4件成約している。
黒崎雄一郎統括支店長は2024年4月の着任当初、「職場の連携が弱い」と感じ、一体感を高めるため閉店後の事務時間の短縮化に着手。「3時だヨ!計算(けいさん)突合(とつごう)」をスローガンに…
【写真】支店長席横の「ロイヤルボックス」で協議する行員ら(5月26日、足利銀行鹿沼支店)