2026年1月16日号2面 長期金利、9カ月で「1%」上昇、債券含み損 膨張加速
長期金利の上昇ペースが早まっている。1月6日の東京債券市場では、新発10年物国債利回りが一時2.13%をつけ、約27年ぶりの高水準を記録。2025年4月上旬に米関税の公表を受けた金利低下局面で底を打ってからの上げ幅は、100ベーシスポイント(1bp=0.01%)に達した。2026年3月末の決算期末を控え、低利回り債券の含み損が膨らむ地域金融機関は、経営の持続性を左右しかねない岐路に立っている。
金利上昇(債券価格下落)の流れを決定づけたのは、2025年10月に発足した高市早苗内閣の財政運営と金融政策を巡る環境変化だ。発足前は…
2026年1月16日号3面 千葉銀行、「内定者バイト」拡大、辞退・ミスマッチ防ぐ
千葉銀行は、新卒採用の内定者に賃金を支払って働いてもらう「内定者アルバイト」の取り組みを拡大する。入行後の働くイメージを具体化してもらい、辞退やミスマッチを防ぐ狙いがある。今年4月に入行予定の内定者から開始し、今後はアプリ推進イベントや行内部会への参加も予定している。
これまでは内定者同士の懇親会やリクルーターとの定期的な面談を実施していた。時給を支払ってアルバイトとして雇うのは初めて。人材育成部は…
2026年1月16日号4面 ふくおかFG、ウォレットプラス推進、新形態で提供開始へ
ふくおかフィナンシャルグループ(FG)傘下のiBankマーケティングは、地域銀行に対してスマートフォンアプリ「ウォレットプラス」の推進を強化する。2026年度上期以降、個別銀行が提供する銀行アプリにウォレットプラスを組み込む形態のほか、ウォレットプラスを各行の銀行アプリとして利用できる形態の提供を新たに開始する予定だ。ニーズに応じて選択できるようにし、利用先を広げる。
2016年にスタートしたウォレットプラスは、足元で地域銀行11行が導入する。ダウンロード数は計340万を超え…
2026年1月16日号5面 伊予銀行、AX推進 地域活力生む、戦略リターン主眼に出資
【高松】伊予銀行は、「戦略的リターン」に主眼を置いた出資に力を注ぐ。アライアンストランスフォーメーション(AX)戦略を担う部門を立ち上げ、長期目線で地域の課題解決につながるスタートアップとの協業を進める。M&A(合併・買収)などインオーガニックによる事業領域の拡大にも取り組む。
出資による地域課題の解決を「戦略的リターン」と捉え、地域創生型のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンドで支援する。従来型の投資先の成長による財務リターンを目的とした…
【写真】ピッチイベントで登壇する担当者(伊予銀行提供)
2026年1月16日号6面 気仙沼信金、全事業所へ「御用聞き」、課題把握し解決
【仙台】気仙沼信用金庫(宮城県、小山栄太郎理事長)は、地域課題の把握とその解決に取り組んでいる。地域振興部の職員が2024年8月から、営業目的ではなく「御用聞き」として、取引の有無にかかわらずエリア内の全事業所を訪問。2025年10月までに周辺地域も含めた訪問を終え、現在はヒアリング結果を踏まえた支援策の検討を進めるとともに、一部では支援を始めている。
地域振興部は2024年7月に発足。本店がある気仙沼市内を7地域に分けて、それぞれ1カ月かけて事業所を…
【写真】地域振興部の活動を役職員や地域へ報告する同部職員(2025年12月17日、気仙沼信用金庫本店)
2026年1月16日号10面 改革の旗手 鈴木正範・NTTデータ社長
システム共同化の立案者、インフラ運用に責任果たす
「銀行システムは仕事の原点」――。およそ25年を地域銀行と歩み、勘定系をはじめとする基幹系システム共同化を主導した。個別行ごとに、システムを保守・運用する従来の常識を打破し、複数行で共同利用するという新時代を切り開いた。そこには、地域銀が意識を戦略面に集中できるようインフラの安定運用に責任を果たす、という信念がある。
■手探りで作った枠組み
1988年、日本電信電話(現NTT)に入社し、同年7月に発足した旧NTTデータに転籍した。当初は都市銀行や地方銀行など金融機関への就職を考えていたが…
【写真】鈴木正範・NTTデータ社長
2026年1月16日号15面 特集 異業種から挑む金融仲介、本業の強み生かし差別化
新しい少額投資非課税制度(NISA)が2024年1月にスタートしてから2年。「貯蓄から投資へ」の流れが本格化するなか、個人の資産運用ニーズに応えようと異業種から金融商品仲介業に参入する動きが目立ってきた。婚活事業や税理士業、IT企業など、一見すると金融サービスとは関係性が薄い業界からの挑戦だ。だが、実はそれぞれ本業で培った強みが資産運用の助言などで生かされ、既存の金融機関との差別化につながっている。“新規参入組”による新たな挑戦を追った。
■IBJ、婚活事業→成婚後も一貫サポート
IBJ(東京都)は2025年9月、婚活業界で初めて金融商品仲介業に参入した。成婚退会したカップルに対し、資産形成を含む人生設計をワンストップで支援する。
同社では…
【写真】結婚後の資産運用について説明する担当者(2025年12月23日、都内、IBJ提供)
2026年1月16日号18面 名古屋銀行江南支店、企業の本質を見る、若手渉外育成し成果
【名古屋】名古屋銀行江南支店(早川和宏支店長=行員16人うち渉外担当7人)は、若手渉外の機動力を生かし、企業の約定返済額や金利、不動産担保など企業全体を分析した総合的な長期資金の提案で成果を上げる。2025年度上期にはグループで2位となり優良賞を獲得。同年11月末は前年同月比で預金9.3%増、融資15.9%増と大幅に伸長している。
早川和宏支店長は2025年1月に着任。着目したのは若手渉外の実践を生かした育成だ。着任当初、若手渉外は目の前の数字を追うのみで、企業の強みや利益を出す仕組み…
【写真】愛知溶業の市川修社長(右)に提案する早川和宏支店長(2025年12月9日、愛知溶業)