2026年1月30日号2面 中企庁、成長企業支援 手厚く、補助金は400件採択へ
中小企業庁は、事業者の成長支援を手厚くする。2026年度は「中小企業成長加速化補助金」で計400件程度の採択を見込むほか、売上高100億円を超える「100億企業」の達成が近い企業を主な対象とする補助制度も新設する。企業規模に応じた補助金をそろえ政策効果を高める。2025年度補正予算案では100億企業の支援に前年度比約3倍の予算を割り当てており、創出へギアを上げる構えだ。
同庁は2025年度から100億企業の育成に注力。その一環である「成長加速化補助金」は、企業の設備投資資金の2分の1(上限額は5億円)を補助するものだ。2025年度に実施した1次公募では…
【写真】船井総研が開いたイベントに登壇する常陽銀行・福井銀行の担当者ら(1月20日、大阪市、船井総研提供)
2026年1月30日号3面 地域銀行、広がる「アルムナイ」採用、制度構築7割 発信課題
地域銀行で自行の離職者を再雇用する動きが広がっている。ほくほくフィナンシャルグループ(FG)や九州FGなどは有償サービスを導入して退職者の情報を一括管理する。他産業と同様、銀行界でも人手不足は大きな課題となっており、即戦力を確保するうえでキャリア採用の重みが増している。
2023年からアルムナイ(卒業生)採用を本格化したほくほくFGは、情報発信や交流会を通じて取り組みを強化し、これまでに35人を採用。今後はサービスの利用状況に応じて…
2026年1月30日号4面 三井住友信託銀行、ファンドラップ5兆円へ、初心者 受け皿に
三井住友信託銀行は資産運用ビジネスの拡大に向けて、ファンドラップを個人向けサービスの中核に据える。長期・分散投資に適した商品性にスポットを当て、運用初心者層の受け皿となることで残高を現在の約2兆円から2倍超の5兆円へ積み上げる。2027年度にはプライベートアセット(非公開資産)を組み入れたコースを新設し、さらなる分散投資効果を発揮する。
4月に持ち株会社の三井住友トラストグループ社長に就く大山一也社長(60)がニッキンのインタビューで戦略を語った。「『安心して資産を任せたい』という初心者のニーズと信託銀行という業態は親和性が高く、大きな伸びしろがある」と強調。これまで資産運用になじみがなかった…
【写真】インタビューに答える大山一也・三井住友信託銀行社長
2026年1月30日号5面 山梨中央銀行、県施策説明サイト作成、副業制度で内製化
山梨中央銀行は、山梨県が始めた新施策の説明サイトを作成した。プログラミングコードを書くコーディングの受託は業務範囲の規制によってできないため、行員が副業する形で対応した。
作成したのは、県が2025年12月に運用開始した「豊かさ共創スリーアップ実践企業認証制度」の説明サイトと認証申請サイト。県内企業の従業員のスキルと収益…
【写真】共同制作したサイトを確認する飯塚陽一・システム統括部主任調査役(左)(1月6日、山梨中央銀行本店)
2026年1月30日号6面 幡多信金、“可視化伴走”で経営改善、「企業ドクター」常駐は初
【高松】幡多信用金庫(高知県、渡邊毅理事長)は、“可視化伴走型”による経営改善支援に力を注いでいる。コンサルティング会社のフォーバル(東京都)からコンサルタント「企業ドクター」を常駐で受け入れるのは金融機関で初。可視化伴走型で、渉外担当者ではサポートが難しい案件に対して踏み込んだ支援を進める。
可視化伴走型では、年次決算より月次決算に重点を置き…
【写真】常駐の企業ドクター(2025年12月16日、幡多信金本店)
2026年1月30日号7面 愛知県内19JA、住宅ローン伸長、過去最高の1800億円へ
勉強会で関係構築
【名古屋】愛知県内の農業協同組合(JA)が住宅ローンを伸ばしている。県内19JA合計の2025年度の実行額は過去最高の1800億円を見込む。2025年12月時点の実績1348億円は都道府県別JAでトップを誇り、「当地でJAは強い」(地域銀行関係者)と銀行や信用金庫もライバル視する。近年伸びが顕著な3JAの取り組みを見た。
JA愛知西は2025年4月から、ローンセンターで不動産業者への営業に力を注ぐ。関係を築きたい業者の優先度に応じて、センター職員が月1、2回訪問。JAの強みや商品を知ってもらう勉強会も開き…
【写真】JA愛知西金融部稲沢ローンセンターの早川伸二所長(2025年12月26日、稲沢市)
2026年1月30日号17面 沿岸3行・Gが後押し、瀬戸内の藻場再生へ、子どもたちに環境教育も
【広島・高松】岡山、広島、香川の3県に本店を置く地方銀行3行・グループ(G)は、瀬戸内海の環境保全活動を支える。藻場の再生に挑む民間主導の活動に深く関与。なかでも次代を担う子どもたちへの環境教育に協力し、地域社会の関心を呼び込もうとしている。
3カ年プロジェクト
起点は、環境課題の解決に挑むイノカ(東京都)が主催するプロジェクト「瀬戸内渚フォーラム」。地域の環境を保全して経済の活性化を目指す活動で2024年9月に始動した。ちゅうぎんフィナンシャルグループ(FG)、ひろぎんホールディングス(HD)、百十四銀行の3行・Gを含めた瀬戸内地域の自治体や企業、大学など約30団体が参画する。
3カ年計画で進むプロジェクトの柱は…
【写真】すりつぶした海藻に紫外線を当てて変化を観察する子どもたち(2025年12月13日、観音寺市)
2026年1月30日号18面 三菱UFJ銀行梅田支店、企業の「100年遷表」で深耕
経営を可視化、対話に活用
【大阪】三菱UFJ銀行梅田支店(福富理郎支店長=従業員142人うち得意先68人)は、取引深耕を図りたい優良・成長企業(懐の深い企業)に、事業歴や会社の全体像を1枚のシートにまとめた「100(百)年遷表(せんひょう)」(A3判)を作成し、経営者との対話に活用する。また、取引難易度の高い先などに優れた提案をした行員を独自に表彰。精度の高い提案に磨きをかけ、深耕を図る。
同店は2021年に4カ店が統合し、預金・貸出金量は大阪府内で最大。取引先は上場45社を含む約1600社。福富理郎支店長は2025年4月に着任。同店で独自作成した事業計画「3カ年梅田(支店)中計」で…
【写真】100年遷表の提案前に、事業の将来を検討できる内容か意見交換する福富理郎支店長(右前)ら(1月8日、三菱UFJ銀行梅田支店)