2026年10月2日号3面 金融庁、20信金・信組で全職員調査、ガバナンス検証
金融庁は、信用金庫・信用組合20先程度を対象に、ガバナンス(企業統治)に関して全職員アンケートを含む調査に乗り出した。3月に実施した経営管理態勢の適切性を点検する調査を補完する追加調査と位置づけており、2026年度内をめどに経営陣に対するヒアリングに入る。いわき信用組合などでガバナンス不全が問題となる中、態勢整備が不十分と思われる金融機関の実態把握を急ぐ。
すでに一部の財務局が、内部管理態勢を整備する上で重要となる内部通報制度などに関する全職員アンケートを開始した。3月の調査やこれまでの経営陣との対話も参考に…
2026年10月2日号4面 西京銀行、預金増へメイン化加速、「さいきょうPAY」起爆剤
【広島】西京銀行は、預金増強に向けて法・個人口座のメイン化を加速する。起爆剤になるのは、同行口座から残高をチャージするデジタル地域通貨「さいきょうPAY」。加盟店の決済手数料無料化や利用者に最大20%のポイント還元などを武器に取引基盤を広げ、預金の積み上げを狙う。
「金利ある世界」を迎え、激しさを増す預金の獲得競争。金利の高さで競うケースが多い中、同行は「口座自体の付加価値を訴求したい」(松岡健頭取)との考えから…
【写真】さいきょうPAYの利点を説明する松岡健頭取(9月24日、西京銀行本店)
2026年10月2日号7面 岐阜信金、改善計画 営業店主体に、2026年度300件目標
【名古屋】岐阜信用金庫(岐阜市、好岡政宏理事長)は、取引先企業の経営改善を強化する。2026年度の経営改善計画策定の目標は300件。綿密な研修により、本部だけでなく、営業店が主体となって取り組む先を増やす。
「土木工事業の支援をしたいので、計画書のひな型はありませんか」――。8月中旬、融資部企業支援室職員が支援先を訪問していると、同行する…
【写真】麩の特徴について麩兵の川島徹郎専務(右)から説明を受ける岐阜信金の企業支援室の林丈晴室長(中央)
2026年10月2日号10面 実像 備えよ!次世代暗号、静かな時限爆弾 金融界の対応急務
量子コンピューターの実用化が迫る中、金融機関のシステムに広く使われる暗号の安全性が脅かされている。金融庁は「耐量子計算機暗号(PQC)」と呼ばれる次世代暗号への移行準備を急ぐよう、金融機関に促している。ただ、人材不足や古い機器の交換など課題は山積し、中小規模の金融機関にとっては、対策の入り口となる暗号台帳「インベントリ」作成のスタート地点にも立てていないのが実情だ。PQCへの移行目標である「2030年代半ば」に向けた現状と課題を探った。
■解読される危機が迫る
「Harvest now,decrypt later(今、収穫し、後で解読する)」。先進国の当局の危機感を表すフレーズだ。
分子や原子の総称である「量子」の性質を利用して高速計算を行う量子コンピューター。その驚異的な計算速度ゆえに…
【写真】量子コンピューターは大手ベンダーや海外のテック企業で開発が続いている。人工ダイヤモンドを使った技術で富士通が開発した試作機(9月8日、厚木研究所)
2026年10月2日号15面 埼玉県信金の公益法人、産学官を結び20年、産業・商品創出へ独自深化
相談対応実績2000件超
産学官連携の要となり、新産業や新商品の創出を目指す――。設立20周年を迎えた公益社団法人さいしんコラボ産学官(池田啓一代表理事=埼玉県信用金庫会長)は、事業者からの多様な相談事を引き受け、大学や専門機関とマッチング。伴走しながら解決策を模索する。寄せられた個別相談は、2026年3月末までに累計2346件となった。
事業者は新たな技術を使った商品開発のほかにも、販路開拓や知財活用、経営計画立案、労務問題、業務のデジタル化など多種多様な相談を持ち掛ける。埼玉県信金では…
【写真】電気通信機器・通信部品製造業の社長(奥)から説明を聞く職員(さいしんコラボ産学官提供)
2026年10月2日号16面 地域銀行・信金、「有給インターン」広がる、業務通じミスマッチ防止
地域銀行や信用金庫で、学生に賃金を支払う「有給インターンシップ」が広がりそうだ。新卒採用が学生優位の売り手市場が続いており、2週間~半年程度にわたる本部や営業店での業務体験を通じて業界や企業理解を促進する狙い。就活生の志望度を高めるため、関心を寄せる地域銀もある。
京都信用金庫は9月から、時給1240円で半年間にわたり実施する。週2日程度のシフト制で学生50人が参加。営業店での事務作業や渉外担当者との同行訪問などを通じて…
2026年10月2日号17面 群馬銀行、「健康経営」地域に啓発、主催セミナーで施策共有
群馬銀行は、長年積みあげてきた健康経営のノウハウを地域企業へ発信する。経済産業省の2025年度健康経営度調査で総合トップとなった事例を共有。企業の施策展開や意識醸成に貢献したい考え。9月には「地域銀行では珍しい取り組み」(同行HRマネジメント部)として、初めて健康経営セミナーを主催。地元企業の牽引(けんいん)役として、健康経営の啓発に力を入れる。
同行の健康経営の特徴は、「従業員の声を大切にすること」。30年以上前から取り組む「巡回健康相談」で、約2年かけて保健師が全行員と直接面談。拾いあげた声や課題を…
【写真】主催セミナーで専門家らとパネルディスカッションする室長(右から2人目、9月9日、群馬銀行本店)
2026年10月2日号18面 静岡銀行登呂エリア、イベントで顧客接点拡大、貸出金達成率721%
静岡銀行登呂エリア(堀友成統括店長=行員33人うち渉外22人。パート22人、契約社員6人)は、営業店主体のイベントなどで地域の課題解決を目指す「地域共創戦略」を通じて顧客接点を広げ、企業価値の向上に結びつけている。取り組みにより2025年度の貸出金目標達成率は721%に上り、全8エリアの中で「企業価値向上表彰」を受賞した。
堀友成氏は2025年7月から同エリアを統括し、登呂、池田、東静岡駅(登呂支店の店舗内店舗)各店の支店長を兼ねる。エリア内には大口の法人先が少ないため…
【写真】地域共創活動で行員間の距離が縮まり、活発に発言する雰囲気が生まれる会議(9月10日、静岡銀行登呂支店)