2024年7月19日号8面 実像 急げ「カスハラ」対策、CS・ES向上の好循環へ

顧客からの暴言や不当な要求を指す「カスタマーハラスメント」。厚生労働省の直近の調査では、過去3年間で企業に相談のあった各ハラスメントの件数が頭打ちになる一方、カスハラのみで増加傾向がみられ、対策の遅れが浮き彫りになった。全業種で取り組みが急がれるなか、金融界でも機運は高まる。“顧客第一”や公共性が高い業界特性の弊害を指摘する声は根強いが、カスハラを防止して従業員満足(ES)を高めることは、顧客満足(CS)向上にもつながる。
■損害賠償責任のリスクも
「支店長が死ぬしかないな」。ある金融機関に、特別金利が半年間適用される相続定期預金を預け入れた男性は金利優遇が期間限定であることを聞いていなかったと激高。大きな声や物音を出したり居座りを続けた後、先述の言葉を吐いた。
日本労働組合総連合会の調査によると…
【写真】全国銀行協会が会員行向けに作成したカスハラ防止を呼びかけるポスター
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