ニッキン抄 2021.1.8
高視聴率をマークしたドラマ「半沢直樹」で印象的なシーンと言えば、土下座だろう。床にひざまずき、頭を下げる迫真の演技。“究極のおわび”とされるが、現実社会ではできれば避けたい行為だ▼と思っていたら最近、その謝罪を代行する人が増えていると聞く。副業である。依頼人の上司や親の役を演じて謝り、稼ぐという。コロナ禍でオンライン講師、モーニングコール代行なども人気と聞く。在宅勤務のすきま時間を活用したいニーズも映していよう▼多様な働き方を支えるのが企業で加速する副業解禁。みずほフィナンシャルグループなど金融界でも動きは広がる。収入だけでなく本業で得られないスキル磨き、優秀な人材確保につなげたい考え。働き方もニューノーマル時代に入った▼副業には自身の「棚卸し」が大切。その語源は江戸の昔、正月上旬の吉日に在庫品を調べて評価したことにちなむ。折しも1月8日は大安。どんな配役がこなせるのか……内省したい。2021.1.8
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