ニッキン抄 2022.10.7
野球界で投手は先発こそ一流とされた頃のこと。当時、南海ホークス監督だった野村克也氏が肩を痛めた江夏豊投手にある一言で転向を口説く。「リリーフで俺と一緒に革命を起こしてみないか」▼先発にこだわる江夏氏の心を動かし、救援エースとして再生する契機となった。相手の気持ちをひきつける“殺し文句”の名手だった野村氏らしいエピソードだ▼こちらは企業が学生を振り向かせる言葉に腐心したはずだ。来春の新卒採用である。マイナビの調査では、学生が内々定を得た会社数（6月時点）は平均2.25社で、現行の採用日程になってから最多。売り手市場が復活し、10月3日の内定式を迎えるまで気をもんだ採用担当者は多かっただろう▼もっとも今後は内定辞退のほか早期離職を招かないよう新人のフォローに留意したい。地域社会に貢献できる金融機関の「パーパス」もしっかりと伝えてほしい。SDGs世代にきっと響く。2022.10.7
ニッキンのお申し込み
ご購読のお申し込みは、インターネット・FAXで受付けしております。
申込用紙をFAX（03-3262-2838）またはお近くのニッキン支社・局までお送りください。
