2023年9月1日号2面 【実像】 ゼロゼロ融資の後始末、止められるかマグマ噴出

コロナ禍が終わり、民間金融機関には約130万件の実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資が残った。一定数の企業が借入金を返せなくなるのは避けられず、滞納してきた社会保険料などの支払いも中小企業の経営を圧迫する。マグマのようにたまった貸し倒れリスクの噴出を防ぐため、金融機関には債権放棄を含む抜本的な支援が求められる。だが、すべての企業を救うことは到底難しく、どこかで線引きを迫られることになる。中小企業の過剰債務問題の解消に向け、政府・与党のプレッシャーも強まるなか、無事にソフトランディング(軟着陸)できるかどうかの岐路にさしかかっている。
■のしかかる社保料
8月23日、飲食業や観光業の全国約10団体が、自民党の金融調査会でさらなる金融支援を求めた。各団体の要請文には…
【写真】再開発に合わせ閉店を決めた飲食店。廃業は金融機関の取引先減少につながる(8月、都内)
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