2021年11月5日号2面 実像 リスクに備える(上)―底上げ急務のマネロン対策―

システム共同化に活路
金融機関がマネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金供与対策の高度化を急いでいる。8月に公表された国際機関による審査結果では、中小規模金融機関の取り組み状況に厳しい指摘が並んだ。犯罪組織やテロリストは小さな“穴”も見逃さないため、日本全体で対策の底上げが欠かせない。切り札の一つと期待されるのが、システムの共同運用だ。
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「小規模な預金取扱金融機関の11%がITツールを全く導入していない」「適切な取引モニタリング(監視)システムを整備しているのは、非常に限られた金融機関」――。
金融活動作業部会(FATF)が8月に公表した…
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