2023年3月24日号2面 実像 “攻め”に生かすクラウド(上)銀行主体で地域DX実現
7~8割――。銀行がシステムにかけるコストのうち、管理や保守といった“守り”に割いている比率だ。このコストを低減し、新規開発との比率を逆転するため、システム利用側でサーバーといったハードウェアを保有しない、「クラウド」基盤の採用が金融界でも相次ぐ。他方、他システムとの連携のしやすさからDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める上で、重要な基盤にも生かす動きが加速している。“雲”の向こうに見える金融像に迫る。
■業務継続に危機感募る
「メインフレームを扱うのは、IBMだけになると思っていた」。かつて、金融機関に勘定系システムを提供するITベンダーの間でささやかれた。メインフレームは1960年代の第一次オンライン化以降、預金・為替・貸出という基幹業務を処理するために利用されてきた。
しかし、比較的安価なオープンサーバーの台頭などを要因に…
【写真】北国FHDはクラウドのメリットを最大限に発揮し、地元企業の生産性向上などに貢献する(同社提供)
ニッキンのお申し込み
ご購読のお申し込みは、インターネット・FAXで受付けしております。
申込用紙をFAX(03-3262-2838)またはお近くのニッキン支社・局までお送りください。