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ニッキン抄 2019.9.13

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 突風の被害状況から、風速を推測する藤田スケールと呼ばれる方法がある。1971年シカゴ大学の藤田哲也博士が考案した。現在、気象庁は、その改良版を利用する。「普通自動車や大型車が横転」「鉄筋コンクリート製の電柱が折損」した場合、風速は秒速53~66メートルと推定される▼台風15号が9月9日未明から関東地方を襲った。千葉市では観測史上最も強い風速57メートル超を記録した。その爪痕は、皮肉にも藤田スケールの正確さを物語る▼鉄塔が倒れるなどし、広範囲で停電が起き、多数のATMが止まった。壁や窓ガラスが損傷した金融機関店舗も少なくない。風の怖さをみせつけると同時に、課題も残した▼災害時の勤務のあり方はその一つだろう。鉄道が乱れ、出勤困難者であふれた。出社のため長時間、駅で待ち続けることに生産性はない。柔軟さを持ち合わせたい。凶暴さを競い合うかのように、かつてないスケールで雨が降り風が吹く昨今である。2019.9.13


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