ニッキン抄 2022.2.11
「詐欺師にとってSNSが金鉱になっている」。米連邦取引委員会が1月下旬にまとめた報告書で、SNS詐欺の急増が明らかになった。2021年の被害総額はその前の年比3倍の885億円。ターゲット広告が悪用され、金融リテラシーの低い若年層の被害が多いという。日本も早晩、深刻化の恐れがある▼インターネットの仮想世界でアバター（自分の分身）を作り、人々と交流するメタバースが大流行の兆しをみせている。元祖とされる「セカンドライフ」は03年に運営を始め、金融機関を含む日本企業もこぞって参入した。だが現金への交換が可能な仮想通貨の不正取引が横行し、ブームは去った▼19世紀後半、米国に続いて世界各国でもゴールドラッシュが起こり、国際的にマネーサプライが急伸した。マイニング（採掘）で増え続ける仮想通貨は現代の金脈か▼一方で時代のあだ花との見方もある。新たなテクノロジーには一獲千金のロマンとリスクが混在している。2022.2.11
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