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ニッキン抄 2023.10.20

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 金融界には、長時間働いて会社に誠意を見せることが評価につながる文化が残る。だが幼い子供を持つと離職の原因になりやすい。とりわけ女性が。だから米ゴールドマン・サックスは10年前、社員が年に3週間の休暇を取るよう定めた。翌年、他の大手金融機関も週末出勤の禁止や休暇の義務化に動いた▼米ハーバード大学のゴールディン教授は最新の著書で、こうした「金融界の巨人たち」の取り組みを紹介している▼彼女は、子供を持つと自宅待機を担うのが主に女性であり、男女の収入差は労働時間の多寡が主因だと突き止めた。ノーベル経済学賞の受賞決定後、小さい頃の夢は探偵で、賃金格差の主犯探しも「探偵の仕事」と語った▼日本の格差はG7でワースト。後進国ゆえに、策を講じた企業の先行者利益は大きい。探偵がタネを明かした後の物語をどう描くか。その選択は家庭人であり企業人でもある、あなたの手に託された。2023.10.20


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