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ニッキン抄 2024.3.1

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 浅間山大噴火が起こった1783年、信濃の善光寺は被災者のため、誰でも極楽に行けるという「お血脈(けちみゃく)」を作り配布した。その印が評判となり、江戸時代には全国から参拝者が集まったという▼そこから生まれた落語の演目「お血脈」は、悪人の善光寺詣でによって閑古鳥が鳴くようになった地獄が舞台。未曽有の経済難に陥り、このままでは失脚を免れない。そう危機感を募らせた地獄の番人、閻魔(えんま)大王が幹部を集め、作戦会議を開くところから噺(はなし)が始まる▼法の番人たる検察は会議で議論を尽くしたのだろうか。自民党派閥の裏金事件で東京地検特捜部は安倍派5人衆らの立件を早々に見送った。事実上の捜査終結は性急すぎた感が否めない▼真相究明の舞台は衆参両院の政治倫理審査会に移った。与党が自浄作用を発揮できず、政倫審開催をもって早期幕引きの免罪符とする腹積もりなら、次の選挙の街頭演説は閑古鳥が鳴くことになる。2024.3.1


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