「ニッキンONLINE」創刊!
 
HOME > 「ニッキン」最新号から > ニッキン抄 > ニッキン抄 2024.9.13

ニッキン抄 2024.9.13

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

  中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発端は、米フェイスブック(現メタ)のリブラだった。当時、各国政府・中央銀行はこぞって巨大IT企業のデジタル通貨構想をつぶしにかかった。既得権益を失いかねない脅威を感じたからだろう▼国家間の競争は人民元が一歩リードするが、国際的によく使われるのは米ドル、ユーロ、日本円の3大通貨だ。もし日本が欧米に先んじてデジタル円を発行すれば「基軸通貨になる」(政府高官)可能性が高いという▼それでも政府内には慎重論が根強い。理由はサイバー攻撃のリスクがあまりに大きいから。CBDCは「中央銀行の金庫をインターネットにさらすようなもの」(金融庁幹部)。成功報酬は巨額のため、犯罪集団はコストを惜しまない。北朝鮮やロシアなど国家レベルの攻撃も覚悟する必要がある▼法定通貨のデジタル化は社会を一変させるインパクトを持つ。正負の影響をよくよく吟味する必要がある。2024.9.13


ニッキンのお申し込み

ご購読のお申し込みは、インターネット・FAXで受付けしております。

申込用紙をFAX(03-3237-8124)またはお近くのニッキン支社・局までお送りください。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事