ニッキン抄 2025.4.18
2015年、国際オリンピック委員会は睡眠の重要性を訴えるレポートを発表した。陸上100メートル走の世界記録保持者ウサイン・ボルトさんや大リーグの大谷翔平選手など、睡眠を重視する一流アスリートは多い▼慶応大の調査では、従業員の睡眠時間が長い企業ほど利益率が高いことが分かった。米国の医療保険会社には、7時間以上の睡眠時間を継続的に確保した社員に褒賞金を出す制度がある。日本でも、従業員の仮眠ルームを設ける金融機関が出てきた▼経済協力開発機構(OECD)によると、日本の成人の平均睡眠時間は7時間22分。調査対象の33カ国で最下位だった。高度成長期は8時間を超えていたが漸減が続く▼睡眠不足は命を縮める。自動車事故、思春期の自殺、がんなどのリスクを著しく高める科学的証拠が出そろっている。勤務中の意図せぬ午睡は寝不足のサイン。睡眠時間を削るような残業は誰のためにもならない。2025.4.18
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