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2023年4月14日号2面 実像 物価の番人 「難路」横たわる襷リレー(下)政治との距離感 問われる胆力

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就任会見で緩和継続を訴える植田新総裁(4月10日、日銀本店)

 「イールドカーブ・コントロール(YCC)」「マイナス金利」「ETF(上場投資信託)の大量購入」――。異次元かつ異例な金融緩和策を相次ぎ発動した黒田東彦前総裁から「襷」を受け取り、4月9日に就任した植田和男・日本銀行総裁。国会の所信表明や就任会見で「緩和姿勢の継続」を訴えつつ、市場機能の著しい低下など副作用に対する憂慮の念を隠さない。一方、国内物価は「デフレではない状況」に突入し、賃上げ機運は強まる。持続・安定的な「2%」超えが視野に入り、将来的な「出口」がちらつくも、日銀頼みの財政運営といった「政治」の関門が立ちはだかる。
 ■長期金利早期「手放し」
 副作用の深刻度合いに照らしながら、順に手を施していく――。「植田日銀」の初動に注目が集まるなか…

【写真】就任会見で緩和継続を訴える植田新総裁(4月10日、日銀本店)


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