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ニッキン抄

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 将棋に似た盤上ゲームは世界中にあるが、敵から奪った持ち駒を自分の駒として再利用できるルールは極めて珍しい。駒の色が対戦相手と同じこと自体が異質で、ルーツが同じチェスや中国の象棋(シャンチー)などには色分けがある▼その独自ルールゆえに将棋の指し手は選択肢の数が多い。一つの局面で平均80通りの候補手があり、プロはまず直感で2、3通りに絞り込むそうだ。棋士の羽生善治九段いわく「カメラのピントを合わせるように、1秒に満たない時間で(数通りを)選ぶが、過去に学んできた積み上げがないと直感は働かない」▼昨今の金融界では「先のみえない時代」が頻出ワードだが、羽生氏は以前のスピーチで「いまだかつて先がみえた時代があったろうか」と語っている▼将来は不透明でこそ当たり前。金利の急変動や突発的な金融危機で経営環境が一変しても、培ってきた知識や経験を総動員して最善手を導き出すしかない。2023.4.7


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