ニッキン抄 2023.8.4
通りゃんせ、通りゃんせ～。家族と訪れたファミリーレストランで、江戸時代から伝わる童謡を耳にした。人工知能を搭載した配膳ロボットが楽曲を奏でながら料理を運んできた。かつては音響信号機に使われていたが、今はめっきり聞かなくなった。懐かしさと同時に、人口減少社会の現実味を感じた▼総務省によれば、1月1日現在の人口は2022年に比べて80万人減の1億2242万人余りになった。減少幅は過去最大で、15年連続で拡大した。自然増減数の統計を始めた1979年以降、初めて全都道府県で減った▼日本中で人手不足の悲鳴が上がる。コロナ禍で外国人労働者の流入が滞ったことも響いたが、地方は深刻さが増す。バス、病院といったインフラさえ、現状維持が難しくなる。金融機関店舗も例外とは言えない▼人口減少社会は生産性向上がカギと言われて久しい。「人工」知能をはじめ最新技術と上手に向き合いたい。2023.8.4
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