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ニッキン抄 2024.4.5

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 スペイン・バルセロナの大聖堂、サグラダ・ファミリア竣工(しゅんこう)が近くなったという。2026年に主塔が建ち、全体の完成は34年ごろとなる見込み▼天才建築家アントニ・ガウディの独創的な設計は複雑かつ壮大で、完成までに300年はかかると言われてきた。だがコンピューターを駆使した建築技術の進展により工期は半分の約150年に短縮される▼「IT業界のサグラダ・ファミリア」。みずほ銀行の基幹システム「MINORI」の開発プロジェクトはかつてそう揶揄(やゆ)された。二度にわたり完了時期を延期し、8年の歳月、35万人月の労力、4千億円超の巨費を投じた。それでも完成後に不具合が起きた▼システム障害のリスクはゼロにできない。根絶を目指せばコストは際限なく膨らむ。守りはもちろん大事だが顧客の心をつかむための攻めのIT投資なくしてデジタル時代は生き抜けない。攻守の投資配分の悩みに終わりはなさそうだ。2024.4.5


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