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社説 綿密取材で専門紙の役割発揮

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10月15日から第71回新聞週間が始まる。全国紙や地方紙各社が加盟する日本新聞協会の2018年度の代表標語は「真実と 人に寄り添う 記事がある」。一方、ニッキンが加盟する日本専門新聞協会の今年のキャッチフレーズは「激動の 今を読み解く 専門紙 未来へつなぐ 確かな情報」だ。ツイッターなどに代表されるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及で新聞のあり方は転換期を迎えている。しかし、標語にみられるように、新聞には、なお期待される役割がある。ニッキンは全国各地の金融機関、営業現場を綿密に取材・報道し、金融専門紙ならではの役割を発揮していきたい。
 専門新聞協会は、(1)報道は迅速に真相を正確忠実に細心の注意をもって大胆に伝えなければならない(2)故意に真実から離れようとする片寄った評論はなしてはならない――と倫理綱領で定めている。政・官・財を問わず不正が相次ぐ昨今、真相を客観的に報道する新聞の役割は重い。そこにあるのは社会を正しい方向へ導きたいとの思いだ。本紙も不祥事が発生する都度、報道しているが、類似の事件が繰り返されるのは残念だ。信頼を裏切る行為がいかに重大かを再認識してもらいたい。
 世間の耳目を集める大きなニュースがあるなか、多くの金融機関の営業現場は、取引先の課題解決へ一般には報道されない地道な努力を続けている。大規模な自然災害に際し、金融ならではの支援で感謝された事例や特殊詐欺被害をとっさの機転で防ぐ職員も多い。こうした日々、金融機関の現場で起こる出来事を読者に知らせることは専門紙の役割であり、金融界の発展につながると信じる。
 異業種の参入などにより、金融を取り巻く環境は大きく変わろうとしている。しかし、地域社会や経済の発展を支える金融の本質的な使命は不変だ。進化する技術も積極的に活用し、時代に合った金融手法で利用者の期待に応えなければならない。その実現のヒントを、一つでも多く伝えられるように現場の小さな変化にも目を凝らし、取材を続けていく。2018.10.5

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