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社説 地域銀行の新協会長2人に期待

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 全国地方銀行協会の会長に6月12日、笹島律夫・常陽銀行頭取(61)が就任、第二地方銀行協会会長も6月13日、藤原一朗・名古屋銀行頭取(54)に代わり、それぞれ新体制がスタートした。地域銀行を取り巻く環境の変化は加速している。任期は1年と限られるが、両会長には会員行の変化への対応を後押しする協会活動に取り組んでもらいたい。
 地域銀行が直面する課題は山積する。持続可能なビジネスモデル構築は各行に共通する重い課題だ。各行がさまざまな取り組みを進めているが、置かれた状況も異なり特効薬はない。笹島会長が本紙6月14日号のインタビューで述べている通り、「事例を共有し環境に応じたビジネスモデルのあり方を検討していく」ことが現実的であり、両協会には情報共有の仲介役を積極的に果たしてもらいたい。また、従来の銀行業の枠では解決できない取引先や地域社会の課題は増えており、必要な規制緩和も主張していくべきだ。
 技術革新への対応も共通する。第二地銀協は藤原会長の就任と同時に、会員行のデジタル化やイノベーション推進を支援するため、「SARBLAB(サーブラボ)」を立ち上げた。地銀協は4月にキャッシュレス決済ワーキングを設置した。技術革新に遅れをとらないためには個別行での対応に加え、業界が協力していくことも必要だ。
 現金管理コスト削減のカギを握るキャッシュレス決済は、乱立気味の感が拭えない。結果的に利用者の混乱を招き、普及を妨げる恐れがある。競争は必要だが、標準化の議論を排除すべきではない。両会長には、こうした議論をリードすることも期待される。半世紀前に地銀業界が構築した内外為替オンライン処理システム「全国地方銀行データ通信システム」は、全銀ネットに進化し、決済インフラの屋台骨になった。
 第二地銀は相互銀行から普銀転換し30年が経過した。この間、会員行は大きく減少した。藤原会長が業界の強みに挙げる「フットワークの軽さ」を生かせるようにするためにも、協会の果たすべき役割は大きい。2019.6.28


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