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社説 競争力高める働き方改革を

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 これまでの働き方や、雇用のあり方に一石を投じる事案が相次いでいる。みずほフィナンシャルグループ(FG)は、12月をめどに週休3日、4日制を導入し、多様な働き方を可能にする。一方、最高裁は10月15日、日本郵便の契約社員が正社員との待遇格差是正を求めた訴訟で、契約社員に各種手当や夏期休暇などが与えられないことは「不合理」との判断を示した。金融機関は改めて処遇を点検してもらいたい。すべての従業員にとって働きやすい環境整備は、競争力強化につながる。
 みずほFGは、資格取得やセカンドキャリアの準備に使えるよう週休を増やす。“学び直し”の機会を創る意義は大きい。新たな専門知識や技能を身に着けた社員が増えれば、戦力アップにつながるだけでなく、雇用の長期化にも柔軟に対応できる。また、介護や子育て中の社員が利用することで、望まない退職を減らせる効果も見込める。
 今後、同様の制度を検討する金融機関はあろうが、運用には注意すべき点がある。週休を増やす分、給与を減額するのは当然としても、人件費削減策として押し付ければ、働き手のモチベーション低下を招く。従業員側も将来の厚生年金受給額への影響を承知しなければならない。
 正規・非正規社員間の不合理な待遇差は、同一労働同一賃金を定めた働き方改革関連法が4月に施行され、許されなくなっている(中小企業は2021年4月から)。
 最高裁は10月13日、日本郵便とは別の判決で、業務内容の違いを理由に、賞与や退職金支給については非正規社員との差を認めたが、メガバンクなどでは、既に契約社員に賞与を支給している。法律上、不合理とまで言えなくても、非正規社員が不満に感じる差があれば、生産性低下の要因になりかねない。人材確保のうえでもマイナスだ。2020.10.23


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