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社説 店舗の計画休業を選択肢に

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 新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック(世界的大流行)の下で、銀行の有人窓口サービスなどを確実に維持するためには、各金融機関の実情に応じた柔軟な店舗運営を容認すべきだろう。
 政府はコロナ対策の一環として預金を取り扱う金融機関に対し全店舗で顧客対応業務を継続するよう求めている。初めて緊急事態宣言が出された2020年4月に金融相の談話として要請を行い、企業の資金繰りが落ち着いた今もその姿勢を堅持している。
 足元では、感染力の強いオミクロン株の新規感染者数がいまだ高水準にあり、民間金融機関の経営層は現場の人繰りがひっ迫する事態を危惧している。感染者増加に加え、濃厚接触者やその疑いがある行職員も職場から一定日数、隔離する必要がある。各金融機関は効率化経営で営業店人員を必要最小限に圧縮してきており、余剰人員は乏しい。
 地域金融機関のなかには「第6波」の感染爆発を機に、水面下で一部店舗での「計画休業」を検討する動きも出ていた。一部地域では近隣の金融機関同士で人員を融通し合う案が話題になったという。
 銀行の窓口営業は法の縛りが厳しい。預金取引店舗は平日9~15時の営業が基本で、例外措置として昼休業が認められたのは6年前、平日休業は4年前だ。近年、金融庁は台風などの自然災害時には計画休業を認める姿勢に転じていただけに、金融界は静観しながらも戸惑いの声がある。
 コロナ下でも、やむを得ない場合の臨時休業は同庁も認めているが、予防的に営業拠点を絞り込む計画休業には慎重な姿勢を崩していない。ただ、新型コロナが収束しても、パンデミックは繰り返し起こり得る。緊急事態に個々の金融機関が変化に即応して柔軟に経営判断を下せる環境をこの機会に整え、次の危機に備える前例とすべきだろう。2022.2.18



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