社説 災害への備え再確認しよう
「防災の日(9月1日)」が近い。7月28日に震度7の地震が熊本県で発生したのに続き、8月13日から14日にかけて千葉県を集中豪雨が襲い、甚大な被害がでた。新たな課題も見つかっており、改めて職場・家庭で備えを確認しておきたい。
熊本地震では、猛暑の中での避難生活の課題が浮き彫りになった。政府はスポットクーラーを調達し、迅速に被災地へ届けたが、災害は季節を問わず発生する。
爆発が起きたイオンモール熊本では、いったん避難した従業員が引き返し、犠牲になった。金融機関の店舗で起きないとは言えない。地震発生後、どのタイミングで建物内に戻り、被害状況を確認するのかなど、行動手順を再点検しておく必要があろう。
千葉県の豪雨で目立ったのは車の水没だ。一時約2700台が路上に放置され、解消に時間を要した。短時間に猛烈な雨が降り、排水機能が追い付かず、下水道などから水があふれ、いたる所で道路が冠水した。帰宅時間と重なったことも影響した。都市部のリスクと言える。
金融機関は外訪活動中に発生することも想定し、職員の安全対策意識を高めてもらいたい。車が浸水・水没すると閉じ込められて、容易に抜け出せなくなる。
今回、5月に始まった新しい防災気象情報に基づき、大雨では初めて最も危険度が高いレベル5の特別警報が出された。気象庁はレベル3、レベル4段階での避難を呼びかけている。警報が出れば、通い慣れた場所が、極めて短時間に危ない場所に変わるという認識を持ち、躊躇(ちゅうちょ)なく、安全な場所に退避することを心掛けたい。
近年、頻発する豪雨は目に見えて激甚化している。防災科学技術研究所は千葉県の豪雨を「数年から数十年に1回起きるまれな大雨」とした。発生確率は地域で異なるが、過去に少ないからと安心できないのが、昨今の気象だ。2026.8.28
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