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社説 金融庁新体制、攻守の強化を

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 金融庁の新体制が動き出した。8年ぶりに大規模な組織再編を行うと同時に、将来を見据えたスローガン「金融の信頼を守り、明日への挑戦を拓く。」を打ち出した。スローガンに込めた「守り」と「攻め」を並行して進める意思を着実に実行してもらいたい。2000年7月に金融監督庁から金融庁になって四半世紀。金融を取り巻く環境変化のスピードは速まっている。
 今回、組織再編も踏まえ、伊藤豊長官をはじめ局長級以上の幹部は大半が留任。経験重視の手堅い布陣となった。
 差し当たっての課題は「守り」の再構築だ。協同組織金融機関や保険業界で、利用者の信頼を裏切る長期にわたる不祥事が相次いで発覚した。当事者の非が大きいとはいえ、監督官庁として長期間見抜けなかった責任は免れない。
 監督・検査を強化する狙いもあり、総合政策局と監督局を銀行・証券監督局と資産運用・保険監督局に再編した。ただ、検査官の質・量の低下も指摘される。専門性の高い検査官人材を育成し、発足当初の重箱の隅をつつくような検査ではなく、不祥事の芽を摘み、健全な成長を促す監督・検査を目指してもらいたい。
 「攻め」で重要になるのは、政府が7月21日に策定した「成長投資を促進するための金融戦略(新金融戦略)」対応だ。40年度の250兆円の国内投資目標実現へ、26年度末をめどに各施策を検討し、結論を得た上で、速やかに実施するとされた。投融資を促す規制緩和や金融市場の活性化策など実施すべき事項は多岐にわたり、スピードが求められる。
 AI(人工知能)時代を見据えたブロックチェーン(分散型台帳)技術を基盤とするオンチェーン金融の整備も重要だ。対応が遅れれば、利用者が技術進歩の恩恵を受けられない半面、安心・安全に利用できる環境を整えないと、利用者を危険にさらす。AI時代の新しい制度・監督手法をつくる必要がある。2026.8.14


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