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社説 速い金利上昇への注意を

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 世界的に長期金利が上昇している。米国では9月15日に19年ぶりの水準となる5.04%をつけ、24日には5.2%を超えた。日本も9月1日に30年ぶりに3%台に乗せ、25日に一時3.1%台に達した。欧州も高い。
 背景にあるのはインフレに対する懸念だ。欧州中央銀行(ECB)、米連邦準備制度理事会(FRB)、そして日本銀行が9月に相次いで利上げを決め、インフレ抑制姿勢を強めたが、市場では不透明な中東情勢がインフレ圧力として残るとの見方が根強い。財政出動増加による財政悪化懸念もあり、長期金利がどこまで上昇するのかは読みにくい。金融機関は金利リスクと流動性リスクをしっかり管理していかなければならない。
 日本の長期金利は24年3月のマイナス金利解除前まで1%を下回る水準で推移していた。それがわずか2年半で3%台まで上昇しており、上昇スピードが速い。状況は20年から23年にかけて米国の長期金利が急ピッチで上昇し、保有外債で含み損が膨らんだ当時と似ている。
 メガバンクでは10年債の買いのタイミングを計る動きもあるが、機動的にポートフォリオを見直さないと含み損が拡大し続ける。
 日銀の利上げペースにも注意が必要だ。市場では年内に、もう一段の利上げを見込む向きがあるほか、ターミナルレート(政策金利の最終到達点)が切り上がったとの見方が多い。収益拡大により、借入金利負担の増加を吸収できる企業は多いとみられるが、急速な借入金利の上昇に耐えられない企業も懸念される。
 帝国データバンクが有利子負債のある16万8000社を対象に行った試算によれば、現状より借入金利が0.5%上昇した場合、約5500社が経常赤字に陥る結果となった。借入比率が高い不動産業への影響が大きい。金融機関は信用リスクにも注意しながら、取引先と向き合っていかなければならない。2026.10.2


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