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社説 労使一体で働き方改革めざせ

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 金融労組界は上部団体や単組の定期大会が10月までに開かれ、新組合年度が相次いで始動する。新執行部は早速、6月末に成立した働き方改革関連法への対応が急がれる。金融界を取り巻く経営環境は厳しさを増し、現場の疲弊感は強まるばかり。それだけに従業員の気持ちをしっかり受け止め、労使協議に臨むことが一層大事になる。労使一体で働き方改革の実現を目指してほしい。
 同法に基づく罰則付き残業時間の上限規制や勤務間インターバル制度、同一労働同一賃金などへの対応では三六(サブロク)協定を始めワークルールの点検や見直しが必要。その対話の場となる労使協議はこれから本格化するが、重要なのは労使で問題意識を共有することだ。
 日本銀行が7月に開いた金融高度化セミナーでは「金融機関の働き方に対する職員からの評価は決して高くない」との実態が報告された。労使の意識や商慣行を見直し、生産的で働きやすい職場環境を作るのは金融界共通の課題と言えよう。
 その風土を醸成するためにも労組が現場の声を経営に届ける努力が欠かせない。あおぞら銀行は「会社と従業員がWIN―WINとなる関係構築」を目指し、従組が経営側と3カ月に1回議論する協議会を発足。労使一体で働き方改革の推進に取り組んでいる。
 労組には組合員の若手行職員と非組合員の管理職の世代間コミュニケーションギャップを埋める機能も期待したい。職場で起きていることについて総務部や人事部など相談窓口はあっても、実際には利用しにくいとの声も少なくない。組織が大きくなればさらに上層部へ不満が届きにくくなる。労組はオルグ活動など面談の機会を通じ、組合員から「頼られる存在」となってほしい。
 働き方改革は現場で働く人たちの「知恵」を集めてこそ達成できる。そのために労組は職場環境の改善に向けて時には経営と厳しく対峙(たいじ)することも必要だ。生産性向上は急務だが、従業員の負担ばかりが増す進め方では組織の活力を失う。労組が果たす役割は大きい。2018.8.17


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