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ニッキン抄 2020.3.13

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 以前、金融庁幹部から経験談として聞いた。「どんなに新しい政策だと思っても、さかのぼってみると、およそ誰かが考えた形跡がある」そうだ。緊急の場合など、過去を調べた方が、結果的に早く立案できることが少なくないという▼今回、形跡は探さずとも見つかったに違いない。新型コロナウイルス感染拡大による中小企業の資金繰り悪化を防ぐために金融機関に求めた施策は、2008年秋に起こった金融危機対策として講じた手である▼柱となる貸付条件変更の報告は、09年12月に施行された中小企業金融円滑化法により始まり、同法終了後も19年3月末まで続いた。人によっては、「ようやく終わったのに」との思いがよぎるかもしれない▼だが、そうは言っていられない。事態は切迫しつつある。金融機関も経験をたどり、現時点で考え得る最良の取引先支援の手を打ってもらいたい。検査マニュル廃止後、初めて巡ってきた危機的状況である。腕の見せどころになる。2020.3.13


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