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ニッキン抄 2025.11.21

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 漫画「聲(こえ)の形」は、ろう者の少女と、彼女をいじめていた少年が再会し、紆余(うよ)曲折を経て心を通わせる姿を描く。峻烈(しゅんれつ)ないじめの描写は議論も呼んだが、若者の成長譚(たん)として読者の心をつかみ、劇場アニメ化もされた▼「お互いのこえが聞こえてたらどんなに良かったか」。過去の行為を悔やむ少年は、思いを伝えるため手話を身に付け、少女に向き合おうとする▼先日開幕した、日本初の聴覚障がい者の国際スポーツ大会「デフリンピック」。早速、バスケットボールの試合会場に足を運んだ。手や指のサインによる連携は新鮮で、聴者と変わらぬスピーディーな試合展開は見応えがあった▼大会ビジョンの一つが「共生社会の実現」。「聲の形」の主人公のように手話ができればなお良いが、たとえできなくても、会場に行くだけでろう者の世界がより身近になるはず。違いが対立を生みやすい近ごろだからこそ、こうした体験には価値がある。2025.11.21


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