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社説 再認識すべき信頼の重要性

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2018年の金融界は「信頼」の重要性が問われると同時に、いかに脆(もろ)いかを改めて突きつけられた1年となった。本紙読者が選んだ今年の10大ニュース1位「スルガ銀行の組織的不正融資」は、それを如実に物語る。一度、傷ついた信用を取り戻すのは容易ではない。持続可能性すら危うくすることを強く認識しておくべきだ。「佐川国税庁長官の辞任」(9位)に代表される中央官庁での不祥事も散見された。“平成最後”の言葉が躍った18年。信頼を裏切る不正・不祥事は平成で区切りをつけたい。
 高収益ビジネスモデルが注目を集めてきたスルガ銀は、不正発覚により多額の赤字を計上、預金減少も目立つ。2位の「仮想通貨流出」は、仮想通貨交換業全体の評価を貶(おとし)めた。1社のずさんな管理が、業界全体の評判を下げることは往々にしてある。利便性向上やコスト削減効果が期待される新技術も、安全性を提供できなければ、利用者には受け入れられない。10月に始まった「銀行間振り込み24時間365日実現」(3位)も安定・安全運用が不可欠だ。
 18年は「大規模な自然災害」(4位)が相次いだ。北海道の地震では全道が一時停電するなど、新たな課題が見つかった。災害対策高度化の手は緩められない。地球温暖化の影響も取り沙汰されている。環境金融への取り組みを積極化したい。
 景気回復は戦後最長が視野に入ってきた。しかし、19年10月には消費増税(11位)が控えており、景気への影響が少なからず危惧される。米中貿易戦争の行方も不透明だ。今後、潮目が変わる可能性は否定できない。注意深くみていく必要がある。また、国内の低金利環境は当面続くとみられる一方で、長寿化が着実に進む。豊かな老後実現へ「つみたてNISA」(8位)など、資産形成支援の重要性は一段と増す。
 19年4月には「働き方改革関連法」(6位)が施行される。年齢・性別・国籍を問わず誰もが働きやすい柔軟で多様な働き方の実現が求められる。そこに労使の信頼関係が必要なことは言うまでもないだろう。


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