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社説 アフリカビジネスを考えよう

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 アフリカ開発会議(TICAD)が、8月28日から横浜市で開催される。日本が主導し、1993年に初めて開催され、今回が7回目だ。人口増加や豊富な資源、民主化の進展などアフリカ経済のポテンシャルは高い。その成長力を取り込めるかは日本の成長にも影響する。官民で協力し、関係を強化していくことが重要だ。金融面の支援も期待されており、金融機関もアフリカビジネスに目を向ける機会としてもらいたい。
 国連の予測によれば、アフリカの人口は2050年までに25億人まで増加し、世界人口の約4分1を占める。人口増加に伴い高いインフラ需要が続くとみられる。また、購買力の高まりにより、消費市場としての存在感が増すことも確実視される。
 日本はTICAD開催で、アフリカ援助の姿勢をいち早く示したが、その後、中国に水を開けられている。今回の会議では新しい機軸で日本企業の進出支援などを打ち出す見通しだ。会議に先立ちアフリカビジネス協議会も発足しており、日本の技術力を生かした取り組みが期待される。人口増加は食料問題や環境問題と密接に関連する。環境負荷の低い発電設備など、日本が貢献できる分野は多い。
 メガバンクは現地の政府機関向け協調融資などを増やしている。三菱UFJ銀行は7月にアフリカ貿易保険機構と投資促進協力を目的とした覚書を締結した。国際協力銀行も5月にアフリカ輸出入銀行向け輸出クレジットラインを設定。民間金融機関との協調融資で日系企業の輸出支援を強化していく構えだ。また、経済産業省は日本貿易保険などを通じて、日本製品の輸出やインフラ開発に伴う融資を全額保証する貿易保険を創設する予定だ。
 ただ、財政基盤の脆弱(ぜいじゃく)さや資源依存度の高さなど注意すべき点はある。特に中間所得層の伸びは、アジアの成長と異なる。成長とともに格差が拡大するとの予測もあり、アジアでの成功体験が通じない可能性がある。経済成長率も現時点ではアジアに及ばないだけに、中長期的視点でアフリカへの理解を深めていく必要がある。


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