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社説 激甚化する災害への備えを

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 かつてなかったような雨量を伴い、毎年のように水害が発生している。8月11日からの大雨は長期間続き、九州・中国地区をはじめ広範囲に被害をもたらした。浸水した金融機関店舗もあった。金融機関の防災力は、着実に高まっているものの、激甚化する災害への備えを怠ることはできない。9月1日の「防災の日」が近づく。BCP(業務継続計画)を各職場で再確認するなど、防災・減災について考える機会としたい。
 最近の豪雨発生時に目を引くのは、金融機関が店舗の臨時休業を早めに決めていることだ。銀行法施行規則の改正で、これまで必要とされていた事前の届け出が不要になったことが大きい。地震のような突発的自然災害と違い、大雨については信頼できる情報が常時発信される。人命最優先で判断することが大事だ。
 2018年の西日本豪雨、熊本県を中心に大きな被害がでた20年7月豪雨など、経験のない気象現象が増えている。今後、頻発する可能性も指摘される。「今まで起きなかったから」では通用しなくなっている。
 営業店ごとに避難場所・経路、安否情報の確認など、基本的な備えを徹底してもらいたい。金融機関は人事異動が多い。勤務地が変わった場合は、すみやかに把握しておかないと命を危険にさらす。
 足元ではコロナ禍が続いている。現下での大規模地震発生など、複合的な災害への備えも想定しておかなければならない。感染防止対策と安全確保、さらに業務継続を同時に求められることになる。豪雨と地震が重ならないとも限らない。
 3月に東日本大震災の発生から10年を迎えた。記憶の風化が懸念され始めている。未曽有の被害から得た教訓を無駄にはできない。見落としているリスクがないか、しっかりと点検していきたい。2021.8.27


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