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社説 政策変更は影響見極めて

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 令和初の政権選択選挙が10月31日に行われ、与党が勝利した。第1党の自民党は選挙前から15議席減らしたが、事前の苦戦予想を覆し「絶対安定多数」の261議席を単独で確保した。岸田文雄首相の続投が決まり、新政権が本格的に始動する。自民党が衆院選で掲げた政権公約には、経済・金融関連の施策も多数盛り込まれており、金融機関利用者や金融取引への影響を注意深く見極める必要がある。
 7割の小選挙区で野党5党が統一候補を立て、与党候補との接戦に持ち込んだが、獲得議席は伸び悩んだ。日本維新の会は第3極として躍進したものの、全般的には勝者不在の印象が残る政策論争の乏しい選挙戦だった。
 岸田政権の当面の課題は経済対策だ。「新しい資本主義実現会議」が近くまとめる提言を踏まえ、11月中の閣議決定を目指すスピード編成となる。規模は数十兆円。連立を組む公明党は、0歳から高校3年生までの子供全員に1人当たり10万円を支給する「未来応援給付」を打ち出している。現金給付の対象範囲をどう設定し、その財源をどう確保するかが焦点となる。“バラマキ”施策とならぬよう政策意図を明確化すべきだ。
 「成長と分配」は首相の重点施策の一つだ。政策の軸足が分配に偏り成長がおろそかになれば、国内経済はじり貧になりかねない。持続的な経済成長を実現できなければ、膨大な国の借金や増え続ける社会保障費などの財政問題が一気に噴出する懸念がある。
 金融関連の政権公約には、事業承継時の「個人保証ゼロ」や「四半期開示」見直し、過剰債務の中小企業を再生する中小企業版ガイドライン策定などが並んだ。従来の金融行政や取引慣行の見直しを迫る項目が含まれる。金融当局には、政治判断と並行して民間取引の実態にも十分配慮した調整に期待したい。2021.11.5



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