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社説 複合リスクへの備え怠るな

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 その年の世相を一字で表す師走恒例の「今年の漢字」は「金」。新型コロナウイルス感染拡大が始まってはや2年。本紙読者が選んだ2021年「金融界10大ニュース」にもコロナの影響が色濃く出た。
 たび重なるコロナ・ショックで国内経済は“金縛り”状態に陥った。6月から9月にかけての「第5波」は新規感染者数が一日2万5千人を超えた。ワクチン接種が加速したのは、6月の「職域接種開始」(8位)以降。10月には「全国で緊急事態宣言が解除」(5位)されたが、足元ではオミクロン株が世界的に広がり、いまだ警戒は解けない。
 不測の事態は企業力を測る“試金石”となる。今年はパンデミック以外にも、金融を取り巻く複合リスクが表面化した。昨年の東京証券取引所に続き、「みずほフィナンシャルグループで大規模システム障害」(1位)が発生。現代の金融取引はシステムに依存しており、不具合への備えは今後も最重要課題となろう。
 9月には、金融危機の“引き金”となりかねない「中国恒大集団のデフォルト懸念」(9位)が浮上。危うい経営は続いており予断を許さない。8月末に公表された「FATFの第4次審査結果」(10位)は官民にマネーロンダリング対策の重い宿題を突きつけた。
 “金メダル”ラッシュに沸いた「東京五輪」(3位)、約50年ぶりの“金字塔”となった「銀行間手数料の引き下げ」(7位)は記憶に新しい。市場関係者にとって“値千金”の「30年半ぶり平均株価3万円台回復」(2位)、“筋金入り”の経営巧者が仕掛けた「銀行界初の敵対的TOB」(6位)も市場をにぎわせた。
 10月には「岸田文雄政権が発足」(4位)。22年度予算案は過去最大の107兆円になるという。財源捻出の“錬金術”はないと心得て、景気刺激策だけでなく財政健全化にも正面から取り組むべきだ。2021.12.24



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