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社説 DX人材育成に先行投資を

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 銀行がDX(デジタルトランスフォーメーション)人材の育成に本腰を入れ始めた。近い将来、インターネット専業銀行以外でも、金融サービスはデジタル取引が主流となろう。競合他社に先んじるにはシステム投資だけでは不十分であり、それを使いこなす人材の育成が急務だ。
 ITベンダーの提供システムはパッケージ化されることも多く、機能的には他行と差別化を図ることはむしろ難しく、どう使いこなすかが差を生む時代に変わりつつある。
 そうした背景から、数値目標を掲げてDX人材の育成に取り組む銀行が一気に増加。ITに関する基礎的知識を証明する国家試験「ITパスポート」の受験者が金融界で急増している。あおぞら銀行は、全役職員による資格取得への挑戦を表明した。また、三菱UFJ銀行や千葉銀行など、銀行独自の認定資格制度を設ける動きも出始めた。
 高度なIT知識やスキルを持つ専門人材の確保も不可欠だ。中堅地銀ながらDXで先頭集団を走る北国銀行は、各種システムの開発を内製化する体制を整えつつある。七十七銀行では、2月からNTT東日本の社員が駐在し、この駐在社員を窓口にして同社の知見を取り入れている。
 デジタル技術を活用して、いかなる顧客体験や斬新なサービスを提供できるかが将来の銀行業績を左右する。利用者ニーズに最も近いのは日常的に顧客と接している現場の行員であり、そうした人材が現状のDXを理解することは、新時代の顧客サービス開拓へのひらめきを生む土台として大きな意味を持つ。現場から上がってきたアイデアを技術的に実現する役割を専門人材が担うことになる。
 DXによる自己変革の積み重ねでのトライ・アンド・エラーは取引先への助言の糧にもなる。今こそ人材育成に先行投資すべき時だろう。2022.4.8



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