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社説 組織文化変え出直しを

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 元社員ら100人以上による総額約30億円にのぼる金銭の詐取や不適切受領があったプルデンシャル生命保険が、報酬制度の見直しなどを柱とする再発防止策を発表した。1月23日に開いた会見で、間原寛社長らが述べたように報酬を含めて成績至上主義の組織文化が招いたことは明らかで、それを見過ごしてきた経営陣の責任は重い。
 社内調査では不適切事案は1991年からあったことが確認された。不正に手を染めた社員の多さと期間の長さは異様だ。100人とは別に投資商品を紹介するなどして、業者から見返りを受けた元社員もいた。
 同社の営業は、男性中心のライフプランナー(LP)が医師や弁護士など高収入層へオーダーメードで保障を提案することを特徴としてきた。
 LPの報酬は入社3年目以降、固定給がなくなり、ほぼ完全歩合制に移行。新規契約を多数獲得できれば、高額の報酬を得られ、社内で称賛された。一方、成績不振者は報酬が激減し、生活が不安定になるリスクがあった。高額の契約獲得へ、営業費用も欠かせず、不正に受領した金銭は、生活費や営業活動費にも充てられている。
 再発防止へ新契約獲得重視の報酬体系の見直しや、社内表彰にアフターフォローやコンプライアンスなどの項目追加を行うとした。
 ただ、これまでの報酬体系が金銭的利益を重視する人材を呼び寄せ、成長の原動力になっていた面があり、業績への影響も予想される。2月に社長に就く得丸博充氏ら新経営陣には、組織文化に大なたを振るう覚悟が求められる。
 LPは契約後も、生涯のパートナーとして顧客に寄り添うことをうたっていた。その理念は良しとしても、LPの行動に対するチェック体制に甘さがあったことが、不祥事の一因になった。信頼回復にはコンプライアンス意識の徹底と、管理体制の再構築が不可欠だ。2026.1.30


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