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社説 生保は信頼の重み再認識せよ

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 生命保険業界で顧客や代理店の信頼を損なう不適切な行為が立て続けに明らかになっている。金融機関などの代理店に出向していた社員による出向先の社内情報持ち出しは大手生保4社に広がった。プルデンシャル生命保険では、長期にわたり多数の元社員が顧客から金銭を詐取するなどしていた。
 問題の背景や規模、悪質性に違いはあれども、保険ビジネスの根幹である信頼を傷つけたことに変わりはない。業界をあげた信頼回復への取り組みが求められる。
 生保業界は2000年代半ばに、保険金の不払い問題が相次いで明らかになり、社会から大きな批判を浴びた。大手を含め、少なくない会社が行政処分を受け、顧客本位の適切な業務運営の重要性を痛感していたはずだ。
 ところが今回、業界を代表する大手4社すべてで、情報持ち出しが判明した。無断で持ち出された情報は4社合計で3500件にのぼり、当時の反省が生かされていたのか問いたくなる。
 第一生命ホールディングスは「常識から外れた不適切な行為だった」と謝罪したが、顧客の利益を最善に考え、行動することを業界の常識として、しっかり根付かせねばならない。代理店への社員の出向を廃止するだけでなく、不適切な行為が行われていた原因を究明し、二度と信頼を裏切る行為を起こさないよう役職員のコンプライアンス意識を高める必要がある。
 少子化で国内保険市場の縮小も予想される。ただ、不適切な行為で競争を優位にしようとしても長く続くことはない。生命保険協会は2025年9月に代理店への便宜供与と出向に関するガイドラインを制定して各社に態勢整備を促している。顧客本位の営業につながる代理店との適切な関係を構築しなければならない。26年6月から改正保険業法も施行される。代理店と一緒に、健全な保険市場の発展に努めてもらいたい。2026.2.20


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