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社説 危惧される企業倒産の増加

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 企業倒産の増加が気掛かりだ。中東情勢は予断を許さず、世界的な景気悪化も懸念される。金融機関は取引先の予兆管理を徹底し、先手を打って支援してもらいたい。
 東京商工リサーチのまとめによると、2025年度の倒産件数(負債額1000万円以上)は1万505件。24年度に比べ361件(3.5%)増え、13年度の1万536件以来の高い水準だ。2年続けて1万件を超え、地区別でも東北、中国を除く7地域で前年度より増加した。
 負債総額1億円未満の倒産が全体の76%を占め、小・零細企業の経営破綻が際立つ。原材料価格の上昇を販売価格に転嫁できていない小規模事業者が厳しくなっていることがうかがえる。物価高を理由とする倒産は801件あり、22年度以降最多となった。
 足元では石油由来の資材が値上がりし、品不足も発生。影響はさまざまな業種・規模の企業に及び始めている。4月11日に行われた米国とイランの停戦協議は合意に至らず、長期化も見据える必要がある。取引先が受ける影響をしっかり把握し、資金繰りを含め、必要な支援に早期に取り組んでもらいたい。
 人手不足倒産も目立つ。25年度は前年度比43%増で過去最多の442件発生。多くの企業で人手不足感が高まり、賃金の引き上げで人材を確保する動きについていけない事業者が増えている。
 労働市場の流動化が進み、生産性の低い企業が淘汰(とうた)されることで経済の新陳代謝が進む面はある。一方で、事業者数の減少は地域経済の縮小につながる。倒産に至る前に事業再生や譲渡の可能性を検討できるようにしたい。返済のリスケジュールに応じるだけでは、“ゾンビ企業”を増やすことになりかねない。
 今後、日本銀行の追加利上げも見込まれる。金融機関は貸出金利の引き上げに動くことになるが、取引先の業況をみたうえでの利上げ対応が求められる。2026.4.17


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