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社説 サイバー対策のレベル上げよ

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 世界的にシステムへの不正アクセスが深刻化している。国内でも9月以降、個人情報が流出したとみられる事案が相次ぐ。委託先が攻撃を受け、個人情報が盗まれた可能性がある金融機関も複数ある。10月に施行された「能動的サイバー防御」関連法も生かし、官民で対策のレベルを上げていかねばならない。
 他社で盗んだ個人情報を使って、不正に預金口座を作成することなども想定される。非対面取引の本人確認厳格化は急を要する。
 警察庁が検知した2026年上期の不審なアクセス件数(1IPアドレス当たり)は1日に1万3687件で前年同期比51%増加。同期間のランサムウエア(身代金要求型ウイルス)被害報告は123件となり、半期ベースで統計を取り始めた20年下期以降最多となった。
 足元の不正アクセス急増には、AI(人工知能)を使った可能性が指摘されている。システムの脆弱(ぜいじゃく)性発見に優れた先端AIの登場で懸念されていたサイバー攻撃拡大が現実になりつつある。守る側も対策が遅れないようAIを効果的に活用すべきだ。
 金融機関のシステムは重要インフラだが、顧客の資産を守る観点から、一時的にサービスを止めて脆弱性への対処を優先すべき状況も起こり得る。利用者が混乱しないよう事前の周知方法などは準備しておく必要がある。
 最近の事例では、クラウドサービスなどの委託先で情報が盗まれたケースが目立つ。委託先の安全対策を改めて点検してもらいたい。退会者のデータを保有していたことで流出件数が増えたケースもあり、保有し続けるリスクにも注意すべきだ。
 増え続けるサイバー攻撃の発信元の大半は海外からだ。「能動的サイバー防御」関連法では、警察が未然に攻撃者のサーバーなどへ侵入し、無害化することが可能になった。悪意ある攻撃者には断固たる姿勢で対処してもらいたい。2026.10.23


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