HOME > 「ニッキン」最新号から > 社説 > 社説 冷静さ保ち柔軟な対応を

社説 冷静さ保ち柔軟な対応を

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 安倍晋三首相は4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大防止へ、緊急事態宣言を発令した。東京都、大阪府など7都府県を対象とし、期間は5月6日まで1カ月間に及ぶ。これまでより強く外出自粛などが求められ、企業活動も制約される。資金繰りが一段と厳しくなる事業者の増加も予想される。金融機関は、行職員の安全に最大限配慮しつつ、事業者の資金繰り支援に、しっかり対応してもらいたい。
 緊急事態宣言は、欧米の都市封鎖に比べ緩やかだが、緊張感は高まる。金融は社会インフラとして業務継続が求められる。行職員への感染リスクを警戒する必要もあり、難しい対応になる。
 金融機関は交代勤務などを導入し、店舗の通常営業を続ける方針だ。ただ、全業務を行うとすれば、行職員への負荷が増す。感染リスクを抑えつつ業務を継続するには、業務縮小や時間短縮なども選択肢になる。金融庁も柔軟な対応を認めるべきだ。
 外訪活動も見直さざるを得ない。電話やメールで代替することになろうが、取引先との意思疎通に不備があり、資金決済が滞るような事態を招かないように注意が必要だ。
 感染リスクを抱えながら働く行職員のケアは欠かせない。緊張状態で業務に従事することはストレスになる。極力無理が生じない勤務体系を考えてもらいたい。例えば、マイカー通勤を認めれば、通勤時感染リスクは抑えられる。
 在宅勤務の合間を使った来店が増えた支店もある。来店客が多くなれば、感染リスクが増す。政府も不急の来店を控えるよう呼びかけるなど金融機関を支援すべきだ。
 政府は同日、民間金融機関に無利子融資の取り扱いを可能にするなどの緊急経済対策も公表した。金融機関への期待は大きい。冷静さを失わず、知恵を出し合い、金融の役割をしっかりと果たしたい。2020.4.10


ニッキンのお申し込み

ご購読のお申し込みは、インターネット・FAXで受付けしております。

申込用紙をFAX(03-3262-2838)またはお近くのニッキン支社・局までお送りください。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事