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社説 無利子融資の民間開放は有効

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 政府は4月7日、事業規模108兆円に及ぶ過去最大の緊急経済対策をまとめた。45兆円規模になる資金繰り支援では、初めて日本政策金融公庫と同様の無利子融資を民間金融機関でも可能にする。新型コロナウイルスの感染拡大は、かつての危機を上回るスピードで中小企業の資金繰りを悪化させている。企業の“止血”を急ぐには、政策金融機関だけでは限りがあり、有効な対策だ。
 民間金融機関での無利子融資は、自治体の制度融資を活用し、国が都道府県に利子補給原資となる補助金を交付する。条件は、ほぼ日本公庫と同様になる。売り上げの減少が大きい事業者には、セーフティネット保証4号、5号などの保証料をゼロにする措置も講じる。
 一連の金融支援策は、地域金融機関が要望していた内容に近い。新制度を活用し、地域の中小企業、雇用を守る役割を果たしてもらいたい。
 課題はスピードだ。補正予算成立は4月24日が有力視されている。国会手続きに一定の時間がかかるのはやむを得ないが、諸外国に比べスピード感を欠く。要件認定や審査も複雑にならないように注意が必要だ。手続きに手間がかかり過ぎれば、事業継続をあきらめる事業者を増やすことになりかねない。
 個人事業主や中小企業向けの現金給付も、受け取るまでには時間がかかる見通し。民間金融機関は、制度が始まるまでのつなぎ資金を円滑に供給することが重要だ。今回、設ける無利子融資は、既往債務の借り換えも認められる。
 納税猶予など、経済対策のメニューを中小企業経営者に周知することも欠かせない。どんな制度が利用できるのか分かりづらい面がある。東京商工リサーチによると4月14日までに新型コロナ関連の経営破綻は55件発生しており、状況は切迫している。2020.4.17


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