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社説 挑戦が次の事業モデル生む

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 有力な地方銀行が相次ぎ、単独での持ち株会社制移行に動き始めた。1998年に金融持ち株会社の設立が解禁されて以降、複数行が経営統合によってグループを形成する際の受け皿として機能してきた。ただ、足元の動きは、新たな事業領域への挑戦を目的とする“第2の波”といえる。先陣を切った各行の取り組みに目を凝らし、地域金融機関の新たなビジネスモデルの創出に期待したい。
 20年10月に広島銀行、21年10月に北国、十六、沖縄の3行が、それぞれ単独で持ち株会社を設立。さらに、静岡銀行と中国銀行も、22年10月の設立に向けて準備を始めた。今後も、地域銀行で追随する動きが予想される。従来、中核銀行と関連会社との関係は、銀行の下に関連子会社をぶら下げる「親子関係」が主流だった。持ち株会社化に伴い、銀行と関連会社が同列に並ぶ「兄弟関係」へと変わる。
 規制でがんじがらめの銀行界は、総じて保守的とされる。だが、地方経済の規模縮小と急速なデジタル化を背景に、地域金融機関は「100年に一度」の変革期にある。時代の変化を乗り切るには、柔軟な発想で迅速に意思決定できる体制を築くべきだ。
 新たな事業領域は“非金融”が主戦場となる。先行組の事業内容はコンサルティングやシステム開発、人材紹介、地域商社、街づくりなど多彩。それらの事業目的は、地域社会の抱える課題解決に主眼を置く。ただ、それぞれの地域の実情に合わせて強みを発揮することが求められる。年内に施行される予定の改正銀行法により、非金融事業に参入する際の手続きも負担が軽くなる。保守的な文化の殻を破り、新事業を軌道に乗せられる「異能人材」を育てる好機でもある。厳しさを増す地域経済に光明を見いだすべく、銀行が先頭に立ってチャレンジし、けん引してほしい。2021.10.22



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