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社説 難局に進むべき針路示す

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 10月15日から新聞週間が始まる。本紙が加盟する日本専門新聞協会の2022年キャッチフレーズは「揺れ動く 世界読み解く 専門紙 揺るがぬ指針 頼れる情報」。国内外で先を見通しにくい社会・経済情勢下、確かな情報を届ける新聞の重要性は高まっている。ニッキンはきめ細かく報道する専門メディアの特性を生かし、読者が前に進む手がかりとなる情報発信にさらに磨きをかけたい。
 金融界は足元、海外中央銀行の相次ぐ利上げで保有する外国債券の評価損が拡大し逆風が吹く。低金利下で有価証券運用への依存を強めてきた結果だが、背景には従来型の預貸ビジネスが限界にきているという構造問題がある。業務範囲の拡大や戦略的アライアンスなどで「稼ぐ力」を再興することが喫緊の課題だ。
 同時に、気候変動対応やデジタル社会の実現、スタートアップ支援といった社会課題解決に金融面でのサポートも求められている。まさに脱銀行の事業モデル変革へ前例に捉われない発想が必要だ。
 専門メディアは業界動向の深掘りとともに、記事を通じて絶えず新たな活力を吹き込むことも使命と考える。本紙は昨年10月に創刊した電子版「ニッキンONLINE」も駆使し、金融界が難局で進むべき針路を提示したい。
 一方で、顧客本位から逸脱した金融商品販売や後を絶たない不祥事など、自浄作用を働かせるべき現実からも目を背けることはできない。本紙は「金融機関が国民大衆とともに発展していくために存在する。そして金融機関を利用する側の立場に立った編集を基本とする」を編集綱領に掲げる。これからも金融界の健全な発展に寄与したい。
 日本新聞協会の22年度代表標語は「無関心 やめると決めた 今日の記事」。一つの記事が読者に気づきを与え得る。バンカー一人一人の行動変容につながるような情報発信を追求し、金融界の良きパートナーであり続けたい。2022.10.14


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