金融庁、地域銀行の収益悪化に警鐘 “本業利益”5割超が赤字 (1面トップ)
金融庁は、地域銀行の収益力の悪化に懸念を強めている。独自の試算から半数以上の地域銀で本業の利益が赤字になっていると分析。7月中旬の業界団体との意見交換会で、森信親長官がビジネスモデルの早急な見直しを求めた。
金融庁は、地域銀行の収益力の悪化に懸念を強めている。独自の試算から半数以上の地域銀で本業の利益が赤字になっていると分析。7月中旬の業界団体との意見交換会で、森信親長官がビジネスモデルの早急な見直しを求めた。
6月12~14日、米国テキサス州オースティンのヒルトンホテルで、「デジタルバンキング2017」(アメリカンバンカー紙主催)が開催された。50セッションを超えるセミナー、パネルディスカッションが行われ、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、BBVAコンパスなどが登壇した。大手ベンダーからフィンテック企業まで約80社がブースを展示。米国金融界、邦銀関係者など950人が参加した。技術上の話題は、ボット、生体認証、銀行間共通の個人間(P2P=パーソン・トゥ・パーソン)送金サービス「ゼル」など。大手銀行の講演では、“デジタルバンキングによる顧客体験の充実”に関する戦略が多く語られ、注目を集めた。
政府は、インターネットバンキング(IB)の個人認証にマイナンバー(個人番号)カードを活用する技術の早期実用化を目指す。6月に群馬銀行などと群馬県前橋市で初の実証実験を実施。今後も実際の利用環境に近い形で検証を続け、利便性向上のための課題を洗い出し、2018年以降の実用化を目指す。
金融界で、「攻め」のIT投資が加速する。金融情報システムセンター(FISC)が2018年3月をめどに「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準・解説書」(安対基準)を改訂、リスクベースアプローチを踏まえた基本原則を導入するため。IT活用の自由度がより高まることから、金融機関の期待も大きい。
みずほフィナンシャルグループ(FG)は、優れた技術力を持つイノベーション企業の成長を「One MIZUHO」の力を結集してサポートする。みずほ銀行は、会員制組織を通じた情報提供、大手企業とのビジネスマッチング、成長資金の融資、人材派遣支援、財務・会計支援など多彩なメニューを用意する。みずほ証券は新規株式公開(IPO)の拡大、みずほ信託銀行は同証券と連携し、IPO先の証券代行受託件数の拡大に注力。各社、業界ナンバーワンを目指す。
大手生命保険4社が、企業や健康保険組合向けの健康増進支援を拡充している。各社は医療データの収集・分析を通じ健康保険料の増加抑制に向けた助言や健康支援事業を展開する企業との提携などを加速させる。“人生100年時代”を迎えるなか、従業員の健康管理を非保険面からも支え、企業の生産性や価値向上を高める狙い。
地域銀行の主要株主構成で、外国法人投資家比率が上昇している。2017年3月期で外国人持ち株比率が20%を超えたのは14行・社。上場地域銀では50行・社以上で比率が前年比で上昇した。政策保有株式の持ち合い解消が進んでいることや、日本の銀行株の割安感が評価され、買われているとみられる。
地域銀行の保険窓販で、外貨建て商品へのシフトが進んでいる。国内の低金利環境による円建て保険の商品性低下に加え、顧客ニーズに応じて外貨建て保険の拡充を検討する銀行が増えているため。生命保険各社は、新商品の投入など外貨建て保険の提案を積極化している。
信用金庫界の2017年3月末の定期積金残高が、2016年度末比3417億円(6.8%)減少の4兆6475億円になった。2015年度は1%増の4兆9894億円で18年ぶりの増加となったが、再び減少に転じた。預かり資産の推進や法人開拓強化などが影響。全11地区で前年度を下回っており、今後、減少が続く可能性がある。
金融労組界では7~10月、上部団体や単組の定期大会が相次いで開催されるなど、新(組合)年度がスタートする。2018年春の労使協議では賃上げについて、消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)の上昇機運が高まるなか、マイナス金利政策による収益力の低下などを背景に厳しい環境が続く見通しで、定例給与を引き上げるベースアップ(ベア)の要求判断が分かれそうだ。また、労働環境の改善にも注力していく。
【2017年度金融ホームドクター養成】 | |
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【知識と実践力を磨く】 | 『FP実践力強化(15)=個人型確定拠出年金のメリット』 『コンサル能力養成(15)=外部専門家等との連携』 『中小企業支援と融資推進(15)=税務申告書の知識』 『金融コンプラ(15)=高齢者取引の注意点(3)』 |
ホットコーナー | 『M&Aの現場「こんな相談を受けたら」(3)』 |
【金融法務講座】(15) | 手形交換制度(2) |
自己診断テスト |
※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。
失敗から学ぶ [179] 芝信用金庫 日本橋支店 融資課長・荻野 善正氏 <上> |
理念を聞かず創業支援、“事務屋”改め診断士へ |
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金融知識アレ?これ! [12] | テールリスクとは |
『寸言』 | 顧客第一主義 (1面)=白波瀬 誠・京都中央信用金庫理事長 |
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『社説』 | 実効性あるTIBOR改革を (2面) |
『脚光』 | 持ち味の「対面営業」強化 (7面)=北日本銀行頭取になった・柴田 克洋氏 |
『一人一言』 | 二つのプロジェクト実施 (9面)=両備信用組合理事長・渡邉 陽治氏 |
『日本郵便 新支社長』 | お客さま視点とスピード感 (10面)=執行役員 東京支社長・山崎 勝代氏 |
『東西ペンリレー』 | ベルリンの壁崩壊の記憶 (12面)=みずほ銀行常務執行役員・吉原 昌利氏 |
『ちょっと一言』 | テクノ法要で教え説く (12面)=照恩寺 住職・朝倉 行宣氏 |
『日銀支店長』 | “脱金利競争”へ変化 (16面)=北九州支店長・緒方 公一氏 |
『初支店長(523)』 | 21人の支店長が教科書 (20面)=松浦 江里・瀬戸信用金庫 長久手南支店長 |
『当店のチームリーダー』 | お金のことはあの人に (20面)=佐賀銀行 大町支店・荒木 祐子さん |
問われる顧客本位 【5】 (1面) | 経営者100人の本音、「信頼」に比例する満足度 |
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鈴木・日証協会長に聞く (3面) | 資産形成をサポート、「つみたてNISA」周知 |
全銀協5委員長に聞く〔中〕 (4面) | 内田・市場国際委員長(三菱東京UFJ銀行取締役常務執行役員) 緩和出口・予見性が重要、証拠金対応・2020年へ万全に 齊藤・業務委員長(みずほフィナンシャルグループ専務執行役員) 「つみたてNISA」積極的に、改正民法・課題を整理 |
助川・共栄火災海上保険社長に聞く (5面) | 協同組織との連携を強化 |
【USA金融事情NOW】 (5面) | 簡潔性でネット融資に軍配 |
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