金融界、民業圧迫の事例調査 政策金融に改善を要請、融資機会喪失など深刻化 (1面トップ)
金融界は、政策金融機関による低金利での肩代わりなど民業圧迫の問題事例が多数発生しているとして、関係省庁に改善を求めていく。地域銀行や信用金庫、信用組合では、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などと融資先が競合した際に起きた問題事例を詳細に把握するため、定期的な調査を実施。地方銀行では民業圧迫懸念のある事例のうち約6割が正常先への低金利融資という実態も浮かび上がっている。
金融界は、政策金融機関による低金利での肩代わりなど民業圧迫の問題事例が多数発生しているとして、関係省庁に改善を求めていく。地域銀行や信用金庫、信用組合では、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などと融資先が競合した際に起きた問題事例を詳細に把握するため、定期的な調査を実施。地方銀行では民業圧迫懸念のある事例のうち約6割が正常先への低金利融資という実態も浮かび上がっている。
大手行、地域銀行が2017年3月期に監査法人へ支払った報酬額は、監査証明業務に基づく報酬が211億円、非監査業務に基づく報酬が16億2千万円で総額は227億円だった(有価証券報告書から集計)。2016年3月期比で約3億円減少した。大手行は増加した先が多かったが、地域銀では30行・社以上で減少した。非監査業務ではシステムリスク管理体制やFATCA(外国口座税務コンプライアンス法)の適用支援へ報酬を支払う銀行が多かった。
大手銀行は下期部店長会議を相次いで開催した。取り巻く環境の悪化を踏まえ、財務面での効率化や人材の高度化をそろって課題に掲げたほか、メガバンク・グループはグループ経営への一層の傾斜を鮮明にした。メガバンク(商業銀行)のリーダーシップでグループ総合力を高めていくことが共通の課題となっている。
政府は、2018年通常国会で水道法を改正し、飲み水を供給する上水道施設の運営を民間に委託できるようにする。老朽化した水道インフラの更新需要は今後10年以内に年間1兆円を突破する見通し。PFI(民間資金を活用した社会資本整備)の市場拡大を通じて、金融機関の融資機会が広がりそうだ。
銀行界で、税公金滞納者に対する地方自治体からの預金口座照会・差し押さえ事務の合理化が進みそうだ。自治体からの照会書式などを統一化し、一括で仕分け処理するスキームを日本ATMが構築。2018年中からモデル地区に指定した北海道や長崎県などで自治体や地域内の全ての銀行や信用金庫などと連携し合理化に取り組む。
大手生命保険会社4社が、2016年度のスチュワードシップ活動(2016年7月~2017年6月)を公表した。議決権行使結果については、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の3社が個別開示に踏み切った。これに対して、日本生命保険は「議案の賛成・反対のみに焦点が当たり、企業との対立がクローズアップされる懸念がある」(役員)として、個別開示を見送った。
証券界が、「SDGs(持続可能な開発目標)」の実現に向けて推進を強化していく。日本証券業協会は、会員証券会社のトップを中心に構成する懇談会を設置したほか、専担部署も新設。各証券会社の先進事例を共有するなどして、業界全体の活動を後押しする。
地域銀行は、農業生産者や農業経営者のアグリビジネスでITを活用した販路拡大支援に取り組んでいる。北海道銀行や山陰合同銀行など地方銀行8行は、農業総合研究所と連携し、地元農産品の効率的な出荷や経営者の課題解決を提案。筑邦銀行はテラスマイルと連携し、人工知能(AI)による営業支援システムで経営効率化をサポートする。
第二地方銀行協会は10月19日、内閣府に対して2017年度規制緩和要望を提出した。要望項目は8項目。新規項目では、事業承継やまちづくりに限定した不動産仲介業務の解禁を要望したほか、外国人留学生が就職する際に必要な就労ビザの取得要件の緩和などを求めている。
信金中央金庫(田邉光雄理事長)が、10月から信用金庫取引先の「技術マッチング支援」を本格化している。大手メーカーとの技術マッチングを仲介するナインシグマ・ジャパンと連携。大手企業が求めている工業系の技術と信金取引先が保有する技術をマッチングし、信金取引先の受注拡大をサポートするのが狙い。
NTTデータは、金融機関のオープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の促進に向けた取り組みを強化していく。クラウド型共通基盤の提供を始めたほか、フィンテック企業と知見を共有するフォーラムも開催。API活用による金融サービス革新を後押しする。
【2017年度金融ホームドクター養成】 | |
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【知識と実践力を磨く】 | 『FP実践力強化(27)=外国債券と特定口座』 『コンサル能力養成(27)=コンサルティングと経営戦略』 『中小企業支援と融資推進(27)=財務情報を生かした対話術』 『金融コンプラ(27)=コンプライアンスを考える(3)』 |
【いざという時のワンポイント】(3) | 紛失小切手拾い主への謝礼 |
【金融法務講座】(28) | 各種会社 |
自己診断テスト |
※「金融ホームドクター養成」は過去掲載分も含め、「ニッキン プラザ」でご覧になれます。
失敗から学ぶ [190] 佐賀共栄銀行 取締役・力久 芳則氏 <下> |
出向に愕然 改革断行、諦めずにやり遂げる |
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『寸言』 | 起業家支援の輪 (1面)=関 光良・山梨中央銀行頭取 |
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『社説』 | 中長期的な視点で採用戦略を (2面) |
『輝いています』 | トスアップで全店1位 (8面)=徳島信用金庫 矢三支店・桑原 紗也さん |
『東西ペンリレー』 | 吉備路、桃太郎伝説の故郷へ (12面)=トマト銀行監査役・尾崎 和正氏 |
『ちょっと一言』 | 森の育成は数十年が勝負 (12面)=農学博士・生源寺 眞一氏 |
『初支店長(536)』 | 若手の力が実績支える (20面)=村上 和人・西兵庫信用金庫 飾磨支店長 |
『当店のチームリーダー』 | 一番の相談相手に (20面)=野村証券戸塚支店 ファイナンシャル・コンサルティング課・武塚 亜耶さん |
逆境に克つ <3> (1面) 富裕層向けビジネス |
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