2025年3月14日号1面 金融庁、越境貸出の検証求める、不十分な実態把握を危惧
- 法令制度政策
金融庁は、地域銀行に対して地元以外で融資する越境貸出や大手行が債権者に含まれる融資の与信管理態勢について改めて検証するよう求める。同庁の分析で、大手行や有力地銀が融資していることを理由に、実態把握が不十分なまま融資したと認められる事例が確認されたため。粉飾事案を助長する可能性があるとして、注意喚起している。
東京圏を中心に地域銀の越境貸出は増える傾向にある。同庁は1月下旬、…
金融庁は、地域銀行に対して地元以外で融資する越境貸出や大手行が債権者に含まれる融資の与信管理態勢について改めて検証するよう求める。同庁の分析で、大手行や有力地銀が融資していることを理由に、実態把握が不十分なまま融資したと認められる事例が確認されたため。粉飾事案を助長する可能性があるとして、注意喚起している。
東京圏を中心に地域銀の越境貸出は増える傾向にある。同庁は1月下旬、…
東京都内全23信用金庫の2024年9月末預金量は28兆6527億円。前年同月末比2514億円減った。大手行は若年層を中心に預金の推進を強化しているが、高齢者取引の多い信金が子供やその親などの若年層をいかに囲い込むかは喫緊の課題だ。全国銀行協会のアンケートでは信金や信用組合に預金口座を持つ人の割合が最も低いのは男女とも18~29歳。都市銀行への相続預金流出に加え、金利の復活もあり長期取引につながる若年層のメイン口座を獲得する必要性が一層増している。そこで、都内3信金の接点拡大策をみた。加えて、若者に対する信金の訴求策を大学生に聞いた。
■学生に聞く利用促進策、対面で給振口座の獲得を
どうしたら若者に信金を利用してもらえるのか。多摩大学で金融機関などを幅広く研究する長島剛教授のゼミ生3人に聞いた。うち2人は4月に都内信金に入庫する。もう1人は3年生で…
【写真】若者に信金をアピールする手法を考える多摩大の学生(1月16日、多摩大学)
国債金利の上昇が止まらない。3月6日の東京債券市場で、長期金利の代表的な指標の新発10年物国債利回りが1.5%を超えて上昇。15年9カ月ぶりの高水準を付けた。段階的な利上げ姿勢を訴えた内田眞一・日本銀行副総裁の発言に、国債増発による財政拡張路線へ傾くドイツの長期金利急騰といった海外要因が重なり、上昇圧力は強まる。
長期金利は3月7日以降も上昇を続け、10日には一時、1.57%台に…
日本郵便は、自然災害の被害が深刻化しているのを受け、郵便局の業務休止を「可能なかぎり事前(自然災害が発生する前)に判断する」(経営企画部危機管理室)ことに軸足を移している。従来は豪雨や台風による河川の増水状況などを踏まえ、業務休止を判断していた。近年、自然災害の発生が頻発しており、顧客や社員の安全を最優先する考え。ただ郵便局は全国に約2万4千局あり、判断の平準化が課題となっている。
2024年8月27日から9月1日にかけて大雨や暴風をもたらした「台風10号」は、…
【高松】伊予銀行は、気候変動や担い手の減少と言った厳しい環境下での安定した農業生産を支えるため、デジタルを駆使した「スマート農業」の支援に力を注いでいる。最先端技術を活用することで効率的な生産への変革を後押しするほか、生産量や品質の安定化といった課題解決に導いていく。
農業で最も難しい課題の一つが、農産物の生産量と…
【写真】農家への提案で、光合成速度の見える化に向けた設備を試験的に導入した(伊予銀提供)
水力発電で生まれた電気から「非化石価値」と呼ばれる「二酸化炭素を排出しない」という価値を取り出し、地元企業に販売することで脱炭素化を支援する実証実験が山梨県で進んでいる。山梨中央銀行は、山梨県企業局が保有する発電所で創出された非化石価値の購入者斡旋(あっせん)に協力。県内の4事業者が参加し、電力消費で発生する二酸化炭素(CO2)排出量の削減に取り組んできた。
「(国が国内の温室効果ガスの46%削減を目指す)2030年、カーボンニュートラルの目標を掲げる50年に向けて、…
【写真】県担当者(左)の案内で重川発電所の設備を見学する行員ら(2月26日、山梨県甲州市)
信用金庫は、地域のインフラ整備に向けて、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)融資を推進する。一部信金は案件発掘へ、庫内の体制整備やノウハウ蓄積、自治体と連携したプラットフォーム構築などを急ぐ。高度経済成長期以降に整えられた社会インフラの老朽化対策が課題となる一方、自治体の限られた財源・人材だけでは対応が困難になるのが想定されるなか、住民の生活基盤の維持を支える。
信金中央金庫がアレンジャー(幹事金融機関)となり、信金とのシンジケートローン(協調融資)を組成した…
【写真】PFIの取り組みを説明する浜松いわた・豊橋・いちいの各信金担当者(2月27日、愛知県、信金中金提供)
守り抜いた業界最安
柔らかい物腰の奥に「引かない強さ」がある。顧客目線に立った商品作りを徹底し、新しい少額投資非課税制度(NISA)の投資先として絶大な人気を博すことになる「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズを生み出した。こだわったのは、他社の追随を許さない手数料の「安さ」。横並びの投資商品に特徴を持たせ、明確なブランドを確立した。
■論理欠如に疑問
1985年に三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に入行。長期金融に携われる信託銀行をファーストキャリアに選んだのは…
【写真】ブロガーミーティングで投資家の声に耳を傾ける代田秀雄・三菱UFJアセットマネジメント常務(本社)
【大阪】北おおさか信用金庫(大阪府、須戸裕治理事長)は3月1日、札勘の速さでギネス世界記録に認定された。役職員50人が1万枚の模擬紙幣を100枚ずつ仕分けするタイムに挑戦し、8分2秒98を記録。運営するギネスワールドレコーズジャパンは「金融機関の日常業務である“札勘”での記録達成は初めて」という。
同信金が、4月17日に迎える創業100周年の事業。職員のチームワークを高めるために日常業務を通して…
【写真】ギネス世界記録に認定された「20世紀+α」の札勘風景(3月1日、本店、北おおさか信金提供)
課題解決へ「つなぐ」活動
【広島】広島銀行広島西支店(佐藤憲彦支店長=行員61人うち渉外13人。パート10人)は、「つなぐ」をキーワードに顧客との関係を深める独自の取り組みを展開する。顧客同士を結びつける課題解決支援や、若手行員を中心としたプロジェクトに注力。グループ会社を含めた総合的な取引が広がっている。
顧客の課題解決に向けて実践するのは、同店独自の活動「つなぐ」だ。店内全員で取り組んでおり「とにかくお客さまに喜んでもらえれば良い」(佐藤憲彦支店長)と…
【写真】地域を活性化する施策を話し合う入行5年目までの行員(広島銀行提供)
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