2025年7月25日号1面 三菱UFJ銀行、新CRMへ一本化、AI活用見越し2026年度に
三菱UFJ銀行は、新顧客情報管理(CRM)システムを通じ、AI(人工知能)の活用を進める。2026年度に既存CRMからの一本化を完了し、営業行員のほかコールセンターや店頭での活用を開始する。顧客情報を一元管理し、提案活動などでAIを利用しつつ、全行の知見を生かしやすい枠組みを整える。
新CRM「EPOC(エポック)」を構築し、7月までに全営業行員約6千人での活用を…
2025年7月25日号2面 中企庁、「RESAS」刷新、地域経済の分析促進へ
中小企業庁は、地元経済の分析を通じた地方創生施策の検討や事業戦略の策定を後押しする。地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」(内閣官房・経済産業省提供)の利便性を高め、システムを活用する地方公共団体や金融機関をはじめとした支援機関、中小企業を増やしたい考え。各地で人口減少が課題となるなか、対応策に悩む地域の担い手を支援する。
リーサスは、官民のビッグデータを地図やグラフで可視化できるツール。「新たに立案する取り組みの実現可能性などを…
2025年7月25日号3面 商工中金と地域金融機関、年内に40億円投資、官民ファンドで再生支援
商工組合中央金庫と地域金融機関は、全国型の事業再生ファンドを活用して取引先中小企業の再生を後押しする。複数の地域金融機関や中小企業基盤整備機構が有限責任組合員(LP)として参画する「サザンカ中小企業活性化ファンド」を通じて、12月までに累計10~15社に計40億円規模の投資を実行する予定。同ファンドによるハンズオン支援で、地域での存続が可能な経営体制の整備や、社内における次世代への承継につなげる。
サザンカ中小企業活性化ファンドは、商工中金の投資専門子会社とロングブラックパートナーズが2024年2月に組成…
2025年7月25日号5面 北都銀行、サステナ融資4000億円へ、再エネ起点に経済循環
【仙台】北都銀行は、サステナブルファイナンスの実績が順調に推移している。フィデアホールディングス(HD)が掲げる累計目標実行額(2021~30年度)4千億円に対し、24年度末で2159億円を実行。再生可能エネルギー事業を起点とした地域経済の循環で存在感を示す。
25年3月末時点の再エネ向け融資残高は、183件・670億円。75%以上が特別目的会社(SPC)の設立を通じた…
2025年7月25日号6面 信金界、「ことら」240信金に拡大、周知姿勢で温度差も
小口決済サービス「ことら送金」を提供する信用金庫が増えている。2023年に151信金が提供を始めた後、取り扱いが増加し、足元では240信金まで広がった。当初、ことら送金を取り扱う全金融機関に占める信金の割合は2%だったが、直近では5%程度に上昇。ただ、信金によって顧客への利用促進姿勢はさまざまで、参画拡大が必ずしも利用者の増加につながらない課題も浮上している。
25年3月までの信金業界の累計取り扱い実績は、仕向で61万1千件、…
2025年7月25日号10面 Techで変える(4)
■紀陽銀行、自治体DXを後押し、独自ツールで窓口効率化
【大阪】紀陽銀行は、グループ一体で自治体のデジタルトランスフォーメーションを支援する。システム子会社で銀行業高度化等会社の認可を取得した「紀陽情報システム」と連携。デジタル技術を活用し、自治体の事務処理や情報管理、窓口業務の効率化を後押している。
紀陽情報システムは1985年の設立以来、住民記録や税、財務会計システムなど基幹業務システム「自治名人」を提供してきた。現在、和歌山県と大阪府…
【写真】ペンタブレット端末の操作で転出・転入届や各種証明書を受け取ることができる「セルまど」(7月9日)
2025年7月25日号12面 IT事業者、仮想化ソフト見直しへ、脱“VMware”依存
金融機関が利用するシステムにおいて、1台のサーバーで複数システムを稼働する「仮想化」の見直しが始まっている。オープンソースソフトウエア(OSS)の利用など、一般的に用いられる米VMwareからの脱却を進める。システムの維持・管理に、サービス事業者による影響を回避すべく、ソフトを見直す契機になりそうだ。
通常は1台のサーバーを用いて一つのシステムを稼働するが、サーバーの内部を複数の区域に分けて二つ以上のシステムを動かせるようにするのが仮想化だ。この分野において…
【写真】仮想化基盤の引き合いについて語るレッドハットの三浦美穂社長(7月1日、レッドハットオフィス)
2025年7月25日号18面 西京銀行光グループ、2カ店間の行員柔軟配置
ゆとりある接客でニーズ把握
【広島】西京銀行光支店(米原弘美支店長=行員11人うち営業担当4人。契約1人)は、近隣の虹ケ浜支店(同=行員6人。契約1人、パート1人)と光グループを構成する。来店状況に応じて、窓口業務担当の行員を2カ店間で柔軟に配置。接客にゆとりを持たせることで来店客からニーズを引き出し、2025年4~6月は少額投資非課税制度(NISA)や保険の新規契約などを前年同期比で2倍以上になっている。
光はフルバンキング店舗で、虹ケ浜は預金特化店舗の位置付けだ。両店は車で5分程度の距離にある。虹ケ浜は国道沿いにあり…
【写真】フィナンシャルコンシェルジュの相談に乗るフィナンシャルコンシェルジュ長(左から3人目、7月1日、西京銀行虹ケ浜支店)