ニッキン・2025年4月11日号

主な記事

2025年4月11日号1面 生保、一部で出向者引き揚げ、地銀は代替人材確保急ぐ

  • 投信保険

 国内大手や外資系の生命保険会社が、地方銀行への出向者を引き揚げ始めたことが分かった。2024年度は損害保険会社による出向者引き揚げの動きが広がったが、「生保(の出向者引き揚げ)は損保以上に影響が大きい」(大手地銀)という。生命保険協会が25年度中にも、営業目的などでの代理店出向を一定程度制限するか、出向条件を厳しくしたガイドラインを出す可能性があり、地域金融機関は動向を注視している。
 生保が出向者を引き揚げ始めたのは、損保業界の一連の不祥事が飛び火したという…

2025年4月11日号8面 特集 大阪・関西万博が開幕、中小・新興が「世界驚かす」

  • 地域貢献
  • 特集

 大阪拠点機関が出展支援
 【大阪】2025年日本国際博覧会(以下略称、大阪・関西万博)が4月13日開幕する。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、コンセプトを「未来社会の実験場」とした。大阪市の臨海部・夢洲(ゆめしま)に、160を超える国・地域・国際機関が参加。10月13日までの想定来場者は約2820万人。大阪に拠点を置く金融機関は、大阪ヘルスケアパビリオン内に設置される「リボーンチャレンジ」で、大阪の中小企業やスタートアップの新技術・サービスを展示する。「リボーン」には、大阪経済の再生・復興の狙いが込められており、優れた技術で「世界を驚かせたい」と意気込む。

 ■大阪の技術や魅力発信
 大阪ヘルスケアパビリオン内の展示・出展ゾーン「リボーンチャレンジ」では、ヘルスケア関連やSDGs(持続可能な開発目標)などの…

 【写真】「最大の木造建築物」とギネスに認定された外径675メートルの「大屋根リング」(公益社団法人2025年日本国際博覧会協会、大林組提供)

2025年4月11日号2面 金融庁、「資金交付制度」延長へ、条件面拡充も検討

  • 法令制度政策

 金融庁は、地域金融機関の合併・経営統合に関する費用を補助する「資金交付制度」の期限延長を検討する。独占禁止法の特例法の廃止期限である2030年11月を念頭に、5年程度延長する方向だ。対象経費の拡充も視野に入れる。同制度の延長を盛り込んだ金融機能強化法改正案が、26年の通常国会に提出される見通し。地域銀行などでは、制度延長を機に再編機運が高まる可能性もある。
 同制度は、21年5月成立の改正金融機能強化法に…

2025年4月11日号3面 地域銀行・信金、法人カード関心高まる、手形廃止の代替手段

  • 為替・決済

 地域銀行と信用金庫が、法人によるクレジットカード利用の促進に関心を高めている。2027年に手形・小切手が廃止されることを受け、その代替手段として注目している。利用シーンが経費精算などに限定される現状を打開するべく、請求書のカード払いへの対応を進める。4月には、京都中央信用金庫がサービス提供を開始した。
 法人カードは、加盟店登録をしている企業が限られることから、主に経費精算に…

2025年4月11日号5面 地域銀行、TNFD開示拡大、2025会計年度に7先へ

  • 経営

 地域銀行で、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に沿った情報開示が広がる。2024年度の有価証券報告書や統合報告書に掲載したしずおかフィナンシャルグループ(FG)と九州FGを含め、25会計年度には計7行以上に拡大する見込みだ。
 地域銀のTNFD対応を巡っては、23年9月のTNFD最終提言の公表などを背景に、…

2025年4月11日号6面 信金中金、脱炭素ファンドを組成、劣後ローン積極活用

  • 取引先支援

 信金中央金庫は4月10日、信金キャピタル、脱炭素化支援機構(JICN)と連携して、「しんきん脱炭素応援ファンド」を組成した。信用金庫が出資や融資で関与する案件に対し、資金を供給する。劣後ローンを活用することで、事業者の自己資本拡充につなげ、融資を受けやすくする。JICNと連携した金融機関グループ主導のファンド組成は国内初。
 出資総額は20億円で、存続期間は2045年4月までの20年間。投資形態は、劣後ローンのほか、…

2025年4月11日号10面 改革の旗手 井藤英樹・金融庁長官、最も合理的な資産形成を

  • 経営
  • 特集

 新しい少額投資非課税制度(NISA)の拡充や金融経済教育推進機構(J-FLEC)の創設をはじめ、政府が推し進める「資産運用立国」の制度設計に深く関与してきた。社会情勢の変化を踏まえ合理的な施策を次々と打ち出してきたが、その裏側には“霞が関”流の思考術があった。

 ■“顧客本位”根付かせる
 これまでに携わった数多くの法制のなかで、最も意義のあるものとして挙げたのは、販売会社や企業年金などに対し…

 【写真】井藤英樹・金融庁長官

2025年4月11日号16面 全労金、2025年春闘、「5%」賃上げ獲得、男女格差是正に注力

  • 人事施策

 全国労働金庫労働組合連合会(全労金、14単組、組合員9千人、深見正弘委員長=東海労金労組)は2025年春闘で、24年実績を超える賃上げを獲得した。正職員は、春闘方針で決めた賃金改善目安「5%」近い水準となり、「要求通り」の回答を得たのは前年より2先増の5単組に上った。男女間賃金格差の縮小・解消にも注力した。
 正職員の引き上げ幅は、定期昇給を含めた加重平均で1人1万4450円(4.9%)で、24年比300円増えた。全単組が基本給を底上げするベースアップで有額回答を引きし…

2025年4月11日号17面 金融機関、全国で入社式、新人企画やビジカジも

  • 人事施策

 4月1日、全国の金融機関で一斉に入社式が開かれた。新入行員がビジネスカジュアル姿での参加や、入行式の企画・運営を務めたりする新たな試みも見られた。トップらは「金利ある世界」を踏まえ、挑戦する気持ちや変革志向の大切さを呼びかけた。
 入行する70人が明るいグレーやベージュの服に身を包み、華やかな雰囲気のなかで開いたのは阿波銀行。同日から対象を全行員に拡大したビジカジを入行式に初めて取り入れた。多様性の尊重や自主性の醸成を通じて…

 【写真】役員や新入行員がビジカジで参加した阿波銀行の入行式(4月1日、阿波銀行本店)

2025年4月11日号18面 西日本シティ銀行老司支店、シニア見守りで信頼得る

  • 営業店

 投信販売増にも寄与
 【福岡】西日本シティ銀行老司支店(小田竜平支店長<4月1日付でローン天神営業室長>=行員14人うち渉外3人)は、独り身のシニア顧客宅を定期的に訪問する“見守り隊”の活動で信頼関係の強化に努めている。もともとは社会貢献の一環で始めたものだが、投資信託や信託商品販売などの業績底上げにも寄与している。
 「今日は寒いけん、心配で見にきたよ」――。寒さが厳しい2月下旬、小田竜平支店長はこんなかけ声で高齢者宅を訪問した。玄関先に出てきた…

 【写真】”見守り隊”活動で顧客宅を訪問する小田竜平支店長(右、2月18日、福岡市)

学び (13面)

【Nikkin 金融講座】
私のターニングポイント(51) Trust Base取締役CEO・田中 聡氏(上)
目先の業務、がむしゃらに、想像超えるキャリア築く
※「Nikkin 金融講座」は過去掲載分も含め、「ニッキンONLINE」でご覧になれます。

預かり資産 (14面)

夢育む資産形成コンサルタント
 財務諸表の活用(1)
企業の収益性を示すEPS
投信窓販優績者に聞く 福島銀行・吉成 未帆さん
運用の「面白さ」伝える
投信ビジネスの勘所 NEW!! 積立投資で活かす時間分散の効果
企業価値担保権が創造する新たな中小企業金融の世界(2) 多数行取引に伴う情報の非対称性の解消(1)

レギュラー企画

寸言 豊かさへの貢献(1面)=吉岡 秀二・SMBC日興証券取締役社長CEO
東西ペンリレー 鉄分濃き松山(9面)=長田 浩・伊予銀行専務取締役
ちょっと一言 フィクションをリアルに(9面)=小説家・辻堂 ゆめ さん
『初支店長 [895]』 若手に「感動できる仕事」を(18面)=福井銀行河和田支店・竹島 遼 氏
『スマイル』 分かるまで聞き覚える(18面)=倉吉信用金庫・藤井 ひよかさん

企画・特集・連載など

2%への覚悟〔中〕(1面)
「ニッキンONLINE」に掲載
環境と使命を直視
業態越えた効率化に活路
インタビュー(5面)
「ニッキンONLINE」に掲載
安田 信幸・UI銀行社長
きらぼし経済圏 構築へ
インサイト
 キーパーソンに聞く<157> (12面)
ブレインパッド副社長執行役員COO・西村 順氏
データ人材育成支援
インタビュー(15面)
「ニッキンONLINE」に掲載
岡田 靖・ドコモ・ファイナンス社長
社名変更でシナジー
先輩の学び術 ルーティンを盗め[2] (16面) 主体的行動で意欲湧く
七十七銀行・青柳 侑佑さん
ザ・フロント・バンカーズ(61)(18面) 著:江波戸 哲夫氏

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